拍手小話

□きみがため 5
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君がため
※平安時代?パロ
・皇嵐ちゃんが天皇の娘
・兄ちゃんが警護役

「私をおもって、心が乱れるなんて…」くすくす、と皇嵐は今回の返歌に心をドキドキとさせた。
「また来られてたのですか?」女御はのぞき見ていう。皇嵐はそれに急いで手紙を隠してみないで!とさけんだ。
「こっこれは申し訳ございません…お姫様が心を踊らせていてめずらしゅうございませたので」
「もう、はずかしいわ…」ひといきつきいう。
すっとにわをみてみれば、警護役がいつもとかわらず立っていた。少し声をかけてみようかしらと近づいていく。
「少し、いいかしら??」
「っっ!!?」うしろの壁代から聞こえてくる声にラディッツはおどろきふりむいた。
(皇嵐じゃないか)「っはっはい」なんで??、自分に。
「最近ね、こうやって恋文が届いてくるの。わたしのへやにはいるものはいるものいたかしら?」
「…いえ、まったく」(あいてを気にかけてるのか??)もしかして、自分以外のやつもしていたのか?。いや己が届けていた時はいなかった。
「そう、気になるわこの…"しのぶもじずり"の歌を届けた方が」え??、ラディッツはその声に言葉に驚いた。まちがいなく、おのれがとどけたうただから。
「このきれいなわかをおくられたかたがきになるの。もし良ければ、わかったら教えてくれるかしら?」壁代ごしに隙間から見えるかのじょのかおはまちがいなく歌を送ったものに恋をする女だった。
やった、振り向いてくれた。でも…
(それはおれがおくったうたにたいして)「わかりました」じぶんのことをしったらどう思ってくれるのであろうか。
「えぇ、感謝するわ」(私の歌を見てどう思ってくれるのかしら、この方は)

すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ


 【 住の江の岸に打ち寄せる波のように (いつもあなたに会いたいのだが)、 どうして夜の夢の中でさえ、あなたは人目をはばかって会ってはくれないのだろう。】


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