楽しいカップル生活

□庭園のなかで
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私のクラスに元皇女殿下が転校してきた。
彼女はとても可愛らしくそして、親しみやすかった。
貴族にありがちな選民意識もなく、人を肩書きではなく本質をみているのが理解できた。

そんな彼女だったので、転校してきた時は遠巻きに見ていた人たちも
半月も経つと彼女の周りに輪を作るようになった。

自分に自信のある男子はあからさまにアプローチをかけたりしていたが、
彼女には皇女時代に異例の抜擢で騎士に抜擢した男の人がいる。
ナイトメアを鮮やかに操り、今でも軍人と学生を掛け持ちしながら活躍している柩木スザク先輩だ。

己との差をもっと真剣に考えてみるといいと、
私は思うのだが、10代の若者には難しいのか…
玉砕覚悟の若者たちが列を作っていた。

柩木先輩も、はじめはナンバーズだからというくだらない理由で避ける人もいたけれど
彼の挫けない姿勢と、ユーフェミア様の件や生徒会に入った事とで
なかったことになってしまって彼に好意を抱く女生徒が大勢いた。
人間とは恐ろしい。
世論に流されるとはこう言うことを表すんだと思った。
多数派にいると、何となく自分が正しいように思えるのだ。
特に何も感じず、考えず、責任を持たない。
多数決なんてこの世からなくなれば良いのだ。
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