私の欠片

□出会い、そして失う
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高校生になった私は、ブログを始めた。
ただ、普通でないとすればそれは、SMのブログであったということである。
日々の妄想などをweb上にアップしたりしてネット上の人々と意見のやりとりをした。
調教師のかたや同じMのかたと情報交換をしたりしてなかなかにサイトは盛り上がっていた。
そんななか、とあるMの女のかたから質問が飛んできた。
miさんというSMに興味のあると言っていた最近入ってきた人だ。
「管理人さんには御主人様はいらっしゃいますか?」
きっと軽い気持ちでの質問だろう
でも、私からすると重い問題だった
正直、答えるのに困った
私はまだ高校生、しかも彼氏もできたことがない完全な「清」だ
しかし、今更「ないです」なんていうこともできず、困っていたときに助け舟が入った。
「miさん、それは聞いてはダメですよ。ご主人様が居たとしても居ないとしてもそこは女性にとってデリケートなところですから。」
それは、この頃よくHPの個人チャットでお話しているnekoさんだった。
nekoさんには唯一現在はご主人様がいないことを伝えてある。
思わぬ助け舟に私はホッとした。
ふと画面に目をやるとチャットが進んでいて
「すみませんでした。」
とmiさんは謝っていた。
「いえいえ、いいのですよ」とmiさんに軽く返しながら個人チャットに移動し
「ありがとうございました」とnekoさんに送った。


 
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