【短編】神代・黄泉(白×丁・白×子鬼灯)

□皮肉な出会い
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「神様なんて、・・・大嫌い・・・ッ!」

最愛の両親を奪った貴方など。

何故、私にこの様な重課を科すのです?

どうして私だけこんな目に・・・?

どうして・・・・・・

「晩上好、こんな所でどうしたんだい?」

「!」

突然の声に方が震える。

振り返るとそこには、綺麗な着物を纏った長身の男性が立っていた。

人当たりの良さそうな笑みを浮かべてこちらを見ていた。

「・・・・・・。」

突然現れたその人を探るように見つめる。

「あぁ、驚かせてしまったかい?別に物取りじゃないよ。ただの宮廷の使いだよ。」

「宮廷の・・・?」

桃源郷には天も地も見据える帝が居ると、うっすら聞いていたが、どうやら本当のことのようだ。

「うん、気分転換に外に出てみたんだ。やっぱり外の空気は良いね。」

「・・・・・・。」

どうやら、危険な人物ではなさそうだ。

少しだけ肩の力を抜いて、気を落ち着ける。

「あれ?君、鬼の子だね。地獄に行かないのかい?」

私の角と牙に気付いたらしく、私の顔をまじまじと見つめてくる。

「・・・いえ、地獄には行ったのですが・・・」

口籠る私を不思議そうに首を傾げている。

そんな彼に今まで起こった出来事を余すことなく話した。

見ず知らずの人なのにも関わらず、全てを話した。

多分、誰でもいいからこの思いを分かって欲しかったのだと思う。

彼は私の話に口ひとつ挟まず、ただただ相槌を打ちながら聞いてくれた。

「そっか、辛かったんだね・・・」

私の頭に置かれた掌がとても温かかった。

誰かの温もりを感じることが、随分久し振りな気がする。

そんなことを考えながら、心地良さに目を閉じる。

「・・・君は、神様が嫌いなんだね。」

ぽつりと降ってきた言葉に顔を上げる。

心なしか、彼の声音が悲しみに揺れているような気がした。

「私の両親を奪ったのは、神様である気がしてならないのです・・・貴方は、神を尊敬しているのですか?」

「難しいこと聞くね〜」

困ったように笑う彼。

「神に対して思うことは人それぞれだからね・・・僕は君が神を忌み嫌うことを咎めたりはしないよ、絶対に。」

微笑みながらもどこか悲しげな彼にほんの少しの違和感を覚えた。

「あの・・・、」

「さぁ、そろそろ日が暮れるよ。暗くならないうちにお帰り。宮殿からここまではそう遠くないから、また会えるかもね。」

口を開こうとした時、彼が腰を上げた。

「ぁ、はい。・・・さようなら。」

彼の見送りを受けながら、心配しているであろう友が待つ舎へと向かった。















































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