【短編】神代・黄泉(白×丁・白×子鬼灯)

□ずっと側に・・・
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寝室に着いて、丁が風呂に行っている間に敷いておいた布団に丁を下ろした。

「あ、お布団・・・。すみません、自分で敷けばいいものを・・・」

丁は眉を下げて僕を見上げてきた。

「え?そんなこと気にしなくていいよ〜」

丁の自分に対する厳しさはここまで来ると本当に感心してしまう。

「子どもは大人に甘えていればいいんだよ〜」

「ありがとう・・・ございます・・・」

丁はそのまま布団に潜り込んでしまった。

あ、照れた。

丁は照れると目を逸らしたり隠れようとする。

それがとても愛らしい。

「あれ〜?丁はもう寝ちゃうのかな?じゃあ、僕も寝よ〜」

僕はわざとおどけて言い、丁の布団に潜り込んだ。

「は、はくたくさま?!」

驚いている丁をつかまえて抱きすくめた。

「今日はぎゅ〜ってして寝よ?今夜は肌寒いし、ね?」

「あ・・・・あ・・・の・・・!」

丁は身体を強張らせていた。

胸の鼓動が早まっているのが分かった。

かなり緊張しているようだ。

「ん〜丁はあったかいね。ふわふわするし。」

丁の柔らかい頬に頬擦りする。

僕の行動は母親に甘える幼子のようだ。

なんて思いながら丁を見ていたら、だんだん身体から力が抜けてきて、胸の鼓動は大人しくなった。

「ん・・・・・・」

あ、寝そう・・・

丁は数回、重そうに瞬きした後、ゆっくり瞼を下ろした。

「おやすみ。」

僕は穏やかな顔で眠る丁の頭をそっと撫でた。

「可爱的孩子・・・(愛しい子・・・)」

ゆらゆらと灯る灯りを吹き消して、僕も眠りについた。
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