【短編】神代・黄泉(白×丁・白×子鬼灯)

□はくたくさまのおでこ
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おはじきを並べるかちかちという音が小気味良い。

これは、目の前で書を読んでいる方がわたしに買い与えてくれたものだ。

わたしは、神獣のはくたくさまと暮らしている。

わたしはみなしごだ。

主人に捨てられ、村を出てふらふらと彷徨っていたところ、はくたくさまに拾われた。

はくたくさまとの暮らしはとても楽しい。

毎日必ず一つ、新しいことを教えてくださる。

昨日は、食べられる草と毒のある草の見分け方。

一昨日は、魚の釣り方。

今日は何を教えて下さるのだろう。

・・・あ。

はくたくさまが仰っていたことで一つ、気になることがある。

「僕には体中に目があって、全部で九つもあるんだよ〜」

・・・。

体中に目・・・?

一体、どのように見えているのだろうか。

わたしはおはじきを並べる手を止め、向かいに座っているはくたくさまをじっと見つめた。

「・・・・・・」

「・・・ん?」

はくたくさまがわたしの視線に気づいて、書から顔を上げた。

「どうしたの?おはじきはもう飽きてしまったかい?」

はくたくさまは私を見て微笑んだ。

「いえ、違うのです。はくたくさま、一つ教えてください。」

「勉強がしたいのかい?丁は本当に勉強熱心だね。」

はくたくさまは読んでいる項に紐をかけ、書を閉じた。

「いいよ。何が分からないのかな?」

「はくたくさまは以前、目を九つお持ちだと仰いましたよね?九つも目があって・・・どのように見えているのですか?」

「え・・・?」

はくたくさまは少し驚かれているようだ。

「・・・ふふふ。丁はそんなことが気になるのかい?」

はくたくさまは袖で口元を隠して笑った。

「あの・・・はい。あのお話を聞いてからずっと疑問に思っていました。」

「そっかあ、いいよ。じゃあ教えてあげる」
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