銀土(原作設定)
□白に染まれ
2ページ/7ページ
銀時は、夕食が終わると、何となくそわそわしていた。
新八はそれに気づき、声を掛ける。
「何してんですか銀さん…なんか変ですよ」
「…いやっ別に…その」
「…僕、もう帰ります。神楽ちゃんは、今日はうちに連れて行きますよ。姉上もオフだし、神楽ちゃん連れて行くと喜ぶから」
「おっ、そうか…ああ、じゃあ…明日な」
「…どーせ、飲みに行くんでしょう?」
心の内を見透かされ、銀時はぎくりとした。
「うん…まあ、その」
「土方さんとですか」
銀時はばつが悪そうにそっぽを向く。
「…図星ですね」
そう言うと新八は、布団、汚したら洗濯しといてくださいよ、と意味深なことを言った。
それを聞いて、銀時はおう、と曖昧に答える。
ふう、と新八は息を吐く。
こんな銀時を見てると、今までただれた恋愛しかしていないというのが嘘みたいだ、と思う。少なくとも、土方に対しては…意外とちゃんとしてるように思うのだ。少なくとも、きちんと女の人と付き合ってきたのだ、と新八は思う。
(まあ、この人…黙っていればイケメンだからね…黙っていればね…)
「じゃあ、明日は昼くらいから出勤でいいですか?銀さんもその方がいいでしょう」
そうしてくれ、銀時はそう告げるとじゃあ明日、と言って万事屋を後にする。
「…銀ちゃん、どこ行ったアルか?急いでたアル」
「大丈夫、いつもの銀さんだよ神楽ちゃん。今日はうちに泊まろう、姉上もいいるし」
「レディーを誘うには上等手段アル。でも騙されてやるアル」
「何それ…仲間で流行ってんのそういうの…」
メガネは黙っとくアル、そういうと神楽は玄関に行って靴を履く。
「…はいはい」
二人は、夜のかぶき町を歩いていく。明日、どんなケーキにするか…そんな相談をしながら、新八は家路につくのだった。