3Pのお部屋
□一夜は夢(銀+沖×土)
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とある料亭。
そこは、真選組の御用達の店。
珍しく、真選組の沖田。
それと…銀髪がいた。
「…まあまあ、旦那。飲んで下せえ。俺が奢りやすんで…」
銀時はトクトクと注がれた日本酒に、歓喜の声をあげる。
「いやー、いいの?沖田君。こんなに良くしてもらっちゃってさあ…」
沖田はこくり、頷く。
「俺と旦那の仲じゃないですかィ。こないだの事もあるし、礼をしてもしきれねえ。どんどん飲んで下せえ」
こないだのこと、とは、土方が警備していた天人の船で、銀時が土方を救った時の事だった。
因みに薬でやられた土方に、あんなことやそんなことをしたのは、ほかでもない銀時だったのだが。ピンチは救われたが、土方は銀時にさんざんなことをされてしまっていた。
しかしそんなこと、土方に惚れてる沖田には、言えない、と銀時は思う。
銀時は注がれた酒を、ぐいと飲み干した。
「沖田君は、何飲む?」
「俺はー、さっき、頼みやした」
ふーん、と言って銀時は、メニューを広げる。
「あ、コレいいなー。あんみつ。クリーム乗せ、だって〜」
「旦那、酒飲みながら甘いモノ食うんですかィ。土方さんみてーにキチガイな食い方でさァ」
銀時は追加メニューを、店員に頼むと、そういえば、と続ける。
「土方君って、何やってんの、今日」
「今日は…もう仕事終わって…自室で書類でもさばいてるんじゃあ」
「…来ねえかな、ココ」
さあ、と言って沖田は首をかしげる。
「…仕事の鬼ですからね、こねーと思いやすが」
「…来る方法、ない?」
「うーん…」
沖田は考え込む。
「…旦那がつぶれたっていやあ、案外来るかも…」
「俺があ?」
「でも、普通はチャイナかメガネを呼ぶか…」
「うん。まあ、フツーはそうだなァ」
「じゃあ、俺、でさァ」
おっ、っと銀時は呟く。
「その手があったかァ」
ジントニック、お待たせしましたー、と可愛い女の声。
沖田はそのグラスを取ると、グイ、と一発で飲み干す。
「おかわり」
そういうと、女はハイ、と言ってそそくさと出て行った。
「ナニその飲み方。大丈夫〜?沖田君」
「だって旦那」
沖田はじろり、銀時を睨む。
「アンタ今、ろくでもねーこと、考えてるんでしょう?」
にやり、銀時は笑う。
「さすが、ドS王子。俺と考えてること一緒とはね。今夜は楽しくなりそうだ」
「ははっ。飲まなきゃやってられねーや。旦那ももう一杯」
とぷとぷと注がれる酒を、銀時はぺろり、舌先で舐める。
「じゃ、土方君呼ぼうか」