3Pのお部屋

□一夜は夢(銀+沖×土)
1ページ/12ページ

とある料亭。
そこは、真選組の御用達の店。

珍しく、真選組の沖田。
それと…銀髪がいた。

「…まあまあ、旦那。飲んで下せえ。俺が奢りやすんで…」

銀時はトクトクと注がれた日本酒に、歓喜の声をあげる。

「いやー、いいの?沖田君。こんなに良くしてもらっちゃってさあ…」

沖田はこくり、頷く。

「俺と旦那の仲じゃないですかィ。こないだの事もあるし、礼をしてもしきれねえ。どんどん飲んで下せえ」

こないだのこと、とは、土方が警備していた天人の船で、銀時が土方を救った時の事だった。
因みに薬でやられた土方に、あんなことやそんなことをしたのは、ほかでもない銀時だったのだが。ピンチは救われたが、土方は銀時にさんざんなことをされてしまっていた。
しかしそんなこと、土方に惚れてる沖田には、言えない、と銀時は思う。

銀時は注がれた酒を、ぐいと飲み干した。

「沖田君は、何飲む?」

「俺はー、さっき、頼みやした」

ふーん、と言って銀時は、メニューを広げる。

「あ、コレいいなー。あんみつ。クリーム乗せ、だって〜」

「旦那、酒飲みながら甘いモノ食うんですかィ。土方さんみてーにキチガイな食い方でさァ」

銀時は追加メニューを、店員に頼むと、そういえば、と続ける。

「土方君って、何やってんの、今日」

「今日は…もう仕事終わって…自室で書類でもさばいてるんじゃあ」

「…来ねえかな、ココ」

さあ、と言って沖田は首をかしげる。

「…仕事の鬼ですからね、こねーと思いやすが」

「…来る方法、ない?」

「うーん…」

沖田は考え込む。

「…旦那がつぶれたっていやあ、案外来るかも…」

「俺があ?」

「でも、普通はチャイナかメガネを呼ぶか…」

「うん。まあ、フツーはそうだなァ」

「じゃあ、俺、でさァ」

おっ、っと銀時は呟く。

「その手があったかァ」

ジントニック、お待たせしましたー、と可愛い女の声。

沖田はそのグラスを取ると、グイ、と一発で飲み干す。

「おかわり」

そういうと、女はハイ、と言ってそそくさと出て行った。

「ナニその飲み方。大丈夫〜?沖田君」

「だって旦那」

沖田はじろり、銀時を睨む。

「アンタ今、ろくでもねーこと、考えてるんでしょう?」

にやり、銀時は笑う。

「さすが、ドS王子。俺と考えてること一緒とはね。今夜は楽しくなりそうだ」

「ははっ。飲まなきゃやってられねーや。旦那ももう一杯」

とぷとぷと注がれる酒を、銀時はぺろり、舌先で舐める。

「じゃ、土方君呼ぼうか」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ