追加妄想

□原作設定ー#534
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銀時がパー子になるには概ね2つの原因がある。

人手不足で店に頼まれたときと、金が無いときだ。

基本的に"主人公としてのプライド"は低くて金と甘い物のためなら大概のことはできるのだが、さすがに喜んでパー子になっているということはないらしい。

ので、それなりのワケがあってパー子になっているし、なったからには頑張ってしまう性分からうっかり性質の悪い男に気に入られてしまった、ということころだろう。

「……行くぞ」

「え? ど、どこに」

「店に決まってんだろ。まだ仕事中なんだろ」

「い、いいの?」

「今の野郎が追いかけてくるかもしれねーだろ。せっかく"フリ"をしたんだ、ついでだ」

「……ん……どうも……」

しょんぼりしながらもちょっと嬉しそうなパー子に、土方はやれやれと小さく肩をすぼめる。

だが、パー子の職場、かまっ娘倶楽部に到着したときは、しばらく自分の行いを後悔した。

「きゃぁぁぁぁ、副長さんよぉぉぉぉ」

「真選組の副長さんが来てくれたわ! 超イケメンンンンン!」

野太い声で奇声を上げた、自分より体格の良い"お姉さん"方に取り囲まれそうになる。

げえっ、と声をそうになるところを、

「触るんじゃねぇぇぇぇ! 俺の客だぞコノヤロォォォォ!」

素に戻ってしまっているパー子が阻止してくれた。

ゴツイお姉さん方はしばらくぶーぶー文句を言っていたが、なんとか端のほうのテーブルまでたどり着いてほーっと息をつく。

以前来たときよりも大勢のお姉さん方に囲まれた理由は、席に座ってから分かった。

平日のせいなのか景気が悪いせいなのか店内にはあまり客がいない。

体だけではなく財布の中身も狙われていたようだが、そうなるとパー子になっている原因のうち"人手不足で店に頼まれた"というのはなくなった。

そうなればこれは"説教案件"になる。


つづく..
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