虎牛設定(補完)
□その3
15ページ/23ページ
#24
作成:2018/10/24
確かに言ったよ?
誕生日を祝ってくれるって言ってくれて嬉しかったから。
「銀時の好きなものたくさん作るからな!」
「十四郎が作ってくれるものならなんでも嬉しいよ」
確かにそう言ったよ?
だけど、
「これがぁ、銀時の好きなイチゴケーキで、これがイチゴ大福で、これが甘い卵焼きで、これが甘い大学芋!」
「……わ、わぁい」
「どれから食べる!?」
テーブルに並んだ皿は、全部黄色くてもったりしてすっぱい匂いのするクリーム的なものでいっぱいなんですけどぉぉ!
み、見分けがつかなぃぃぃぃ!
「い、イチゴケーキかなぁ」
「だよな! じゃあ、はい! たくさん食べていいぞ!」
「あ、ありがとう」
フォークを差したらギリギリさきっちょにスポンジと生クリームが見えたけど、やっぱり黄色いものがいっぱいついてきました。
もしかして良く似てるけど非なるものかなぁ、なんて期待して口に運んだら、やっぱりアレでした!
「美味いか!?」
「……う、うん、すげー美味い」
「そうか!」
だけど、十四郎の満面の笑みを見たらとても残せません!
意地でも食え! 明日大変な目にあっても食え!
食うんだ、俺!
翌日。
「銀時はどうした」
「なんか腹の調子が悪いって。昨日食べ過ぎちゃったからかなぁ」
「…………」
「…………」
「……食べ過ぎのせいじゃねーでしょう。アレのせいですよ、アレの」
「だけど銀時は全部食べてくれましたぁぁ! 賭けは俺の勝ち!」
「甘い物が大好きな銀時に、マヨネーズを山ほど食べさすとは……トシ、御主も悪よのぉ」
「賭けられていたとも知らずに全部食べた旦那が気の毒でさぁ」
「いいんだよ! 近藤さんが福引で当てた"世界のスイーツ食べ放題"招待券で、ちゃんと美味しいもの食べさせてやるんだから!」
その頃の虎。
「うーん、マヨが……マヨがぁぁぁ……」
はぴば、虎!
おわり
だから、虎牛で誕生日ネタは厳しいんだって!(笑)
仕事中になんとか捻り出した、銀ちゃんが全然幸せじゃない誕生日の話でした。
でも愛されてるのよ?(笑)