原作設定(補完)

□その53
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#528

作成:2020/02/25




かぶき町

「ん? チャイナじゃねーか……どうした?」

「……あ、税金泥棒……ちゃんと働いてるアルかコラァ……」

「(憎たらしいこと言ってるけど元気ねーな) 働いてる。それより、何かあったのか?」

「……今日、定春の誕生日アル」

「……誕生日、あったのか……」

「当然ダロ。だからたまには美味しいものたっくさん食べさせてあげたかったけど、おこずかい足りなかったネ」

「……犬なんだから食い物なんてなんでもいいだろ。つーか、てめーだってロクなもん食ってねーんじゃねーのか、あんまり育って……」

「どこ見てるアルか、セクハラネ」

「身長に決まってんだろ」

「……これから育つアル。ほっとけヨ」(しょんぼり)

「…………分かった。買ってるやる」

「まじでか!! ……ハッ……ほ、施しは受けないアル」

「勘違いするな。俺からの誕生日プレゼントだって渡しとけ。自分の手柄にすんなよ」

「……しょーがねーから渡しといてやるアル」(嬉しそう)

「ふっ」




屯所、夜

「副長、すみません」

「なんだ」

「門番が白い影のようなものを見たと言っています。侵入者かもしれません」

「……白い影? 分かった。隊士を増やして警戒しておけ」

「分かりました」

「…………あの腐れ天パ……屯所に侵入するなって何度言わせるんだ。いつも見つからないからって……見つけたら投獄しよう。そうしよう……どうせここに来るんだろ」

ガサガサッ

「…………こんの腐れ…………あ?」

「トッシー、見つけたアル!」

「わん!」

「チャイナ? 定春まで……どうした」

「定春がプレゼントのお礼したいって言うから連れて来たネ」

「……言うわけねーだろ……というか、分かってねーだろ?」

「定春賢いネ! ちゃんとトッシーがくれたって理解してるアル」

「わん!」(すりすり)

「……美味かったか?」

「わん!」

「そうか……また来年食わしてやるからな」

「わん!」

「良かったアルな、定春ぅ」



はぴば 定春!



おまけ

「………………ええっ!!? 俺は!? これ銀土サイトだよね!?」





おまけ1

「ちょっとぉぉぉぉ、なんで俺、牢屋に入れられてるですかぁぁぁ!?」

「……てめーも居たのか……」

「急に人が増えて見つかっちゃったんだよねー」

「屯所に潜り込むなって言ったろ。今晩はそこで大人しくしてろ」

「冷たい! ヒドイ!」

「自業じと……」

「定春にはあんな可愛い顔で笑ってたくせに」

「……見てたのか」

「定春と浮気なんて銀さん許しませんよ!」(真剣)

「……今晩といわず、二三日泊まってっていいぞ」(退場)

「土方くぅぅぅぅん!!」




おまけ2

後日、万事屋

「そういえば気付いたことがあるアル」

「……なんだ?」

「トッシー、なんで私たちの名前呼ばないアルか?」

「……あ?」

「定春のことは定春って呼んでるのに、私のことはチャイナ呼ぶネ」

「僕のことはメガネですね」

「なんでアルか?」

「そ、それは……」

「大人なんだからちゃんと名前で呼ぶネ」

「……な、名前で?」

「うん」(じぃぃぃぃ)

「…………っ…………いや、それは……」

「……土方さんて、意外と照れ屋ですよね」

「て、照れてるわけじゃ……べ、別に名前ぐらい……」

「なら呼ぶヨロシ」(じぃぃぃ)

「……か、神楽……と……新八……」

「よし!」

「ははは。なんか新鮮ですね」

「………」(照れ)

「じゃあ、次は銀ちゃんネ」

「………………は?」

「銀ちゃんも名前で呼んであげるアル」

「………そ、それはまた別な話だろうが……」

「なんでアルか? 私たちだって"万事屋"アル。銀ちゃんだって名前で呼んだほうが分かりやすいネ」

「ちゃんと区別して呼んでるだろ」

「? なんで名前を呼びたくないアル?」

「な、なんでって……」

「どうしてアル?」

「そ、それは……今さら、というか……」

「なんで今さらじゃダメアルか?」

「(あはは。神楽ちゃんにかかると土方さんも形無しだなぁ)…………って、銀さん、何してるんですか? コソコソして」

「ばっ、しっ!」

「!!? な、なにしてんだてめー!!」

「あああっ、せっかく土方くんが名前を呼んでくれるところだったのにぃぃぃぃ!」

「い、一生呼ぶかぁぁぁぁ!!!!」

ギャーギャー

「名前呼ぶぐらいで照れるなんてトッシーも初心アル」

「だねー」


おわり



 おわり



神楽+定春+土方……めっちゃ可愛いぃぃぃぃ!
というわけで、初めての定春誕生日話でした。

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