原作設定(補完)

□その49
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目を反らした銀時に、

「ちゃんと見ろよ」

そう言って土方が携帯を突き出してくる。

「……必要ねーよ」

「いいから、見ろって」

しつこく食い下がってくるので、そんなに浮気自慢でもしてーのかとキレそうになった銀時は、土方の方を向こうとして結果、携帯を改めてみることになった。

さっきとは違う画像になっていたのだが、それは銀時をすーっと冷静にさせるを通り越し、呆然とさせた。

かぱっとカツラを持ち上げ、ヘラッと笑ってピースサインをしているのは、どこからどうみても見覚えのある顔だった。

「…………ジミー?」

「そうだ」

チラリと土方を見たら、してやったりのものすごいドヤ顔をしていて『うわ、可愛い、けど腹立つっ』と思いつつ、銀時も悔しそうな顔をしてやる。

「どういうこと?」

「潜入捜査だったんだよ」

「………ラブホに?」

「最近、警察官や役人を狙ってラ……そういう所に攘夷志士が潜伏して盗みや薬物を使っての情報搾取だのが頻発しててな、真選組が捜査しないわけにはいかなかったんだよ」

「……なんで副長自ら?」

「知名度は高いほうがいいだろうが。別口で松平のとっつぁんもキャバクラとかで囮捜査してる」

「いや、あのおっさんはただキャバクラ行ってるだけだろ」

銀時が"まだ納得してない"という表情をしているのに気付いて、土方も眉間にシワを寄せる。

「まだ疑ってんのか」

「……ソレが例の女かどうかは分からねーじゃん。見たわけじゃねーし」

「……日付をよく見ろ」

「あ?」

携帯の画像の隅っこに、撮影した日付らしきものが映っている。

それは今から3週間も前の日付で、銀時は『だから?』という顔で土方を見た。

「てめーにバレたときに見せようと思って初日に撮ってあったんだ!」

またしても"えへん"と威張って胸を張る土方だったが、銀時に問われ、

「……俺に誤解されたくねーから?」

「……そう、とも言う」

「へえ」

「つーか、問題はソコじゃねえ。捜査始めたの3週間前だぞ。わざと目立つように振舞ってたからすぐバレると思ったのに、なんで今頃だ!」

「え、あ……だって、暑いし、おめーは忙しいから会えないっつーし、暑いし、仕事もあんまねーし、暑いし……」

「つまりは噂話が聞けそうな場所に出入りしてなかったってことか。それにしたって……俺に興味なさすぎだろ……」

拗ねるようにそう言うので、銀時の心臓鷲づかみ。

『ガハッ!!! めっさ可愛いぃぃぃぃぃ!!!』

一切合財を許してしまう銀時だった。





おまけ1

「というか、始めから仕事だって言えば良かったじゃん」

「…………」

「ん?」

「そうしたらてめーがやるって言うだろ」

「言うよ」

「"あの姿"で来る気だろ」

「可愛いだろ?」

「俺と同じガタイの女連れて囮になるかぁぁぁぁ!!!」



おまけ2

「"万事屋"に頼むんだったら……メガネならまあギリいけ……」

「パチ恵を舐めんなぁぁぁ!! 中の人だって好みだって言ってるんだぞ! 一緒に居たらおめーだってムラムラして……」

「するかぁぁぁぁぁ!!!」



おまけ3

「あ、今、気付いた……」

「なにを」

「相手がジミーだっていうのは分かったけど、それってつまり、ジミーとラブホに泊まったってことじゃないの」

「当然だろ」

「……まさか……」

「ふふん。てめーがそう言うだろうってことも想定済みだ」

再度携帯:布団でぐるぐる簀巻きにされている山崎

「…………なに、そういうプレイ?」

「違う! "あとで旦那に殺されたくないのでしっかり縛ってください"って言われてこうなったんだよ」

「……毎回?」

「毎回だ」

「…………こんなんでお待ちかねの犯人が現れたら戦えんの」

「俺が戦ったから大丈夫だ」

「あ、そう」



おまけ4

「あ、じゃあ、解決したの?」

「おう」

「ならもう忙しくねーんだよね」

「……時間はとれる」

「今からは?」

「い、今から? ……いや、さすがにこんな時間からは……」(赤面)

「うちの子らが、俺がフラれるって思い込んでるから、ちゃんと釈明してください!!」

「…………わ、分かった」

「あ、ソッチは夜でいいから」(にいっ)

「……分かった」(悔しい)



 おわり



いつもならがありがちなネタですねぇ。
でも書く! せっかく考えたんだから書く!
…という気持ちで毎回頑張ってます。
銀土を考えてるときは楽しいからね!

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