原作設定(補完)
□その47
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#468
作成:2019/05/17
「うぃーす」
「…………」
「あれ? 土方くーん? 目ぇ開けて寝てる?」
「…………何してんだてめー」
「何って、土方くんに会いに?」
「ここをどこだと思ってんだ」
「……ボロい長屋の一室? 何してんの、こんなところで」
「張り込みだよ! ずっと追いかけてた攘夷志士の一人が向かいの長屋に潜伏してて、幹部連中が来るかもしれねーってんで見張ってるんだよ!」
「説明ありがとう。でも、なんでおめーが? 張り込みはジミー十八番じゃん」
「………だよ……」
「ん?」
「上からのお達しなんだよ。"働き方改革"だの"労働基準法"だの、24時間働けなくて真選組隊士が務まるかってんだ」
「いや、まあ、ヤツの場合、完全に病んでたからね、あれはちょっと心配になるレベルだよね」
「……だから俺が交代で張り込んでんだろうが」
「なるほどね」
「で、てめーはなんでここにいる」
「団子屋でサボってた沖田くんがここにいるって教えてくれたから」
「あんのヤロウぉぉぉ、サボってんじゃねぇぇぇ!」
「そっち? 居場所バラしたのはいいんだ」
「いいわけねーだろ! 分かったなら帰れ!」
「嫌ですぅ、帰りませんんん」
「てめー、仕事の邪魔すんなって言っただろうが」
「分かってるよ」
「だったら……」
「邪魔はしねーから居させてよ」
「あ? ダメに決まってんだろ」
「お前ね、2人きりで会うの何日ぶりだと思ってんの?」
「……し、知らねーよ、んなもん」
「24日と11時間ぶりだから!」
「……そ、それがどうした」
「あり得なくね? 僕たちつきあってますよね? 徒歩で20分ぐらいのところに住んでますよね? 24日ってあんまりじゃね?」
「……仕事が忙しいんだから仕方ねーだろ」
「だから分かってるっての。文句言うの我慢して待ってただろ」
「……じゃあ、なんで帰らねーんだ」
「この機を逃したら今度いつ2人で会えるか分かんねーだろうが。それまでまた我慢するんだからちょっとぐらいいいじゃん」
「…………じゃ……邪魔、すんなよ」
「はーい。あ、ほらほら、対象から目を離しちゃダメでしょー」
「わ、分かってる」
「♪」(土方の背後からぎゅーっと)
「…………おい……」
「なぁに」
「…………それ以上、手ぇ動かしたら叩き出すからな」
「はいはーい♪」
「…………」(悔しそう)
おわり
それだけ(笑)