原作設定(補完)

□その47
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#466

作成:2019/05/08




「土方くん、誕生日おめでとう。お前のためにマヨネーズ御殿とマヨ車と高級マヨネーズをたくさん用意したよ」

「よ、万事屋」

「掃除も洗濯も料理も一生俺がやってあげるから、土方くんは心置きなく仕事してね」

「お前……そんなに俺と仕事のことを……大好きだコラァ!!」




「……うんうん……俺も……大好きだコノヤロー……」

布団を抱えてニヤニヤしながら寝言を呟いていた銀時は、

「銀さん!! いい加減に起きてください!! 何時間寝てるつもりなんですか!!」

という新八の怒鳴り声で起された。

ぎゅうっと抱き締めたはずの土方の姿はなく、酒臭い自分と、激しい頭痛。

『……ああ……昨日は久しぶりにパチンコで勝って……土方くんの誕生日に驕る分を抜いてもちょっと飲めるなぁ……と思ってたんだけど……飲みすぎた? それにもしても、御殿と車って(笑) そこまで勝ってはいな…………!!!?』

夢を回想して思い出し笑いをしていた銀時だったが、ガバッと布団から飛び起きる。

急に動いたのでガンゴンガンゴンと頭の中で鐘を鳴らしているように傷むが、なんとか脱ぎっぱなしの着物までたどり着いて財布を取り出した。

中にはちゃんと"デートの予算"が残っている。

「はぁぁぁ……良かった……全部飲んじまったのかと思った……」

安堵の溜め息をついてもう一度布団に寝転がった。

本当なら真面目にコツコツ働いて稼ぎたかったけれど、高額な生活費を抜くとどうにもままならない。

となるとギャンブルしかない、と思ってしまうぐらいはマダオだったので、

「ちょっとだけ! ちょっとやってダメだったら諦める! 土方くんに良い酒を驕るために、お願いします!! ギャンブルの女神様!!」

そう祈願して挑んだパチンコで、女神様は微笑んでくれた。

神様の気まぐれでそういうことをしてくれるので、マダオはギャンブルを止められないのだ。

ともあれ、今日の土方の誕生日を祝うための予算はできた。

あとは予定通り土方が休めれば、今夜は美味しい酒を飲んで、そのあとイチャイチャして、欲しいモノを買ってやれる。

「銀さん!!!」

「……分かった、起きる起きるぅ……」

再びニヤニヤとしていたら新八に怒られてしまったので、銀時は渋々起きることにした。

夜までにこの二日酔いを治さないと土方にまで呆れられてしまう。

和室を出ると、神楽がソファでたまごかけご飯を食べ、新八が掃除をしているところだった。

時計を見ると8時過ぎ。

銀時もソファにどさっと腰をかけ、出勤して早々に働き者の新八に薬を要求する。

「ぱっつぁぁん、二日酔いの薬くだぁい」

「あんなに寝たのにまだお酒が残ってるんですか?」

「年のせいで抜けにくくなってるネ」

「あー? まだそんな年じゃないですぅぅぅ。一晩ぐらいで抜けるわけないでしょぉ」

ぐったりしてそう答えた銀時に、子供たちは呆れた声で言った。

「何言ってるんですか、一晩じゃなくて一日寝てましたよ」

「新記録ネ」

「…………いち、にち?」

銀時は頭だけ上げてカレンダーを見る……が、"今日が何日か"は分からないので、テレビに視線を向ける。

ちょうど結野アナの天気予報が始まったところで、

「おはようございます。5月6日月曜日。GWも最終日のお天気は……」

そう言われて銀時は酔いも吹っ飛び、頭のてっぺんからさーっと血の気が引くのを感じた。

「む、むむむ、6日ぁぁぁぁ!!!!?」



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