原作設定(補完)
□その45
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#448
作成:2019/03/13
「…………」
「どうしたんですか銀さん、珍しく難しい顔して」
「……珍しいは余計じゃね?」
「いつもだらしない顔してる自覚ないアルか」
「……もういい」
「そんなこと言わず、何かあったんですか? 教えてくださいよ」
「…………」
「話してくれたら300円……は無いアルけど、すっきりするかもしれないアルよ」
「……実は…………多串くんが今日来るんだけど……」
「えっ!? 聞いてませんよ!」
「じゃあ今日は新八のとこに行くアルか」
「……それが…………だ、大事な用事があるって……言われて……」
「?? 大事な用事? ……それで難しい顔してたんですか? 何したんです、銀さん……」
「こ、心当たりは…………いろいろ、ありすぎて……」
「……そうですね……銀さん、土方さんには相応しくないぐらいマダオですもんね」
「そ、それでも良いって言って…………は、ないけど……」
「じゃあ決まってるアル。別れ話ネ」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!! やーめーろーやぁぁぁぁ! 考えないようにしてたのに!!」
「考えてるじゃないですか。あり得そうだから心配してるんですよね」
「あり得る!? やっぱりあり得ちゃう!?」
「ありありネ」
「……やっぱりかぁぁぁぁ……」
「いや、まだ決まったわけじゃないじゃないですか。ホントに心当たりないんですか? 他に何か言ってませんでした?」
「……せ、先月のお返しをしてやる、って……」
「先月? し、仕返しって……何したんです……」
「……お、覚えてない……」
「別れ話するぐらいネ。浮気したとか、浮気したとか、浮気したとかじゃないアルか」
「してませんんんんん!! 俺は多串くん一筋ですぅぅぅ!!」
「僕たちは知ってますけど……土方さんには通じてないかもしれませんよ」
「銀ちゃん、トッシーの前では素直じゃないアルからな」
「恋愛感情抜きで、割と八方美人だしね……」
「や、優しいって言ってくんない!? ダメなの? それが気に食わないの!?」
「"みんなに優しい"のは誤解されやすいですよ。だから、その分、ちゃんと土方さんに気持ちを伝えないと」
「……い、今更……は、恥ずかしいだろうが……」
「……気持ち悪いアル」
「その気持ち悪い姿を土方さんに見せてやればいいんですよ」
「……な、なにもしてないわけじゃないよ? ちゃんとバレンタインデーにはチョコも上げたし」
「…………チョコ……」
「……バレンタインデー……」
「……先月……」
「「「………………ああぁぁぁぁぁ!!!!……」」」
夜。
「いらっしゃぁぁぁい、多串くん!」
「よう」
「お疲れ! 食事にする? お風呂にする? それとも俺?」
「……どうした、テンションたけーな」
「えっ!? ど、どうもしないよ! 多串くんが久しぶりに泊まりに来てくれたから嬉しいだけでっす!!」
「……そうかよ」(笑)
おわり
一応、ホワイトデー前夜っていう話。
超ありがちぃ……久しぶりに万事屋で騒ぎたかったの。
……ん?
節々が土銀くさい?
でも銀土です(笑)