学園設定(補完)

□同級生−その3
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#59

作成:2017/12/18




「ぎーんときぃ、あっそぼーっ」

しーん

「ぎーんときぃ、あっそぼーっ」

しーん

「(怒)」

どたどたどた

「遊ぼって言ってんだろ!返事ぐら……」

「しぃぃぃぃぃ!」

「あ? え!? ご、ごめ……」

「すやすや」

「……ほっ」

以下、小声

「……ど、どうしたんだ、この赤ちゃん」

「えっと、いとこ? 叔父さんちの子供」

「へえ……ぷふーっ、お前にそっくりだな」

「……だから、面白いから連れてきたんだって」(むすっ)

「お前が見てんのか? 留守番? 遊べないか?」

「もうすぐ帰ってくるからそれから遊べるよ」

「そっか…………コイツ、名前は?」

「勘七郎」

「金時ってつければよかったのに」

「ダメですぅぅぅ。金じゃコイツのほうが上みてーじゃん。付けるなら銅時だろ」

「……銅時はカッコ悪いだろ」

「……つーか、もう名前は決まってるし」

「そりゃそう……!!! ぎ、銀時っ、起きてるぞっ!」

「え? うわっ、十四郎が大きな声だすからっ」

「ちっちぇ声で話してるだろっ! お前の声のほうが大きいし!」

「十四郎のほうが大きいですぅぅ」

「お前のほうが…………っていうか、起きてるのか? 動かないぞ?」

「……か、勘七郎?」

「あぶっ」

「お、起きてたっ」

「……おじさんとおばさんが、あんまり表情がない子だって言ってた」

「赤ん坊なのに?」

「知らね。赤ん坊なんてみたことねーし」

「俺もー……なあ、兄弟だったら何が欲しい?」

「えーと……妹かなぁ」

「俺はお兄ちゃんが欲しいんだよなぁ。近藤さんみたいな強い兄ちゃんがいい」

「……ゴリラの弟になるぞ」

「近藤さんはゴリラじゃねぇ!ちょっとゴリラっぽいだけだ!」

「ぜってぇ、妹だって。お兄ちゃん、とか言われたいじゃん。可愛いじゃん」

「……でも、"お前"の妹だぞ?」

「…………か、可愛くなるかもしれねーだろ」

「弟でも可愛くなるかもしれねーよ。コイツ貰っちゃえば」

「無理。母ちゃんが、"可愛いからちょうだい"って言ってたら断られてた」

「そっか、ダメか。俺も欲しかったなぁ」(がっかり)

「……お前には俺がいるからいいだろ」

「小さいのが可愛いんじゃん。あ!そうだ! お前が結婚して子供が生まれたら、それをくれればいいぞ」

「…………やだ」

「えぇぇぇ、たくさん生まれたら一人ぐらいいいじゃん」

「……だって……俺はお前と結婚するつもりだし……」

「…………」

「…………」

「……そっか、じゃあ、無理だなぁ。俺、男だから子供産めないしなぁ」

「大丈夫だよ! 子供が居なくなって夫婦仲良くやっていけるって!」

「うん、お前と居ると楽しいしな! あ、それか、時々勘七郎を借りて子供役になってもらえばいいよ」

「そっか! じゃあ、勘七郎、俺がお父さんだよ〜」

「えぇぇぇぇ、なんでお前がお父さんなんだよ」

「だって、"子供は父親に似てたほうが家族円満に暮らせる"って母ちゃんが言ってた」

「? どういう意味だ?」

「さあ? DNAがどうの、って」

「ふーん……だったら仕方ねーし、俺がお母さんだな」

「勘七郎、十四郎がお母さんだぞ」

「……あばっ……」

「分かったって! これで三人仲良く暮らせるぞ!」

「じゃあ、やっぱり名前は金時に変更したいなぁ」

「だ、ダメだって!俺のほうが偉いんだから!」

「あはははは」




「…………お前ら、バカじゃねーの」

「……高杉……何してんだ」

「あ、一緒に来てたの忘れてた」



 おわり



同級生設定で無理矢理考えた話だったので、ただのバカップル小学生になってしまいました。
いや、本当にカップルなわけじゃないんだけど……
一緒に居るのが当然だと思っている状態。
きっと中学生になったぐらいから、意識しすぎちゃって逆によそよそしくなるんだね。
……ものごっさ、ベタ(笑)

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