学園設定(補完)

□逆3Z−その3
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#34

作成:2016/11/06




「ぎゃぁぁぁぁぁ!」

『!? 教室から? どこから……! ここは近藤さんのクラス……』

ガラッ

「どうし……」

「自分が殺したはずの女が血まみれの姿でじっとこちらを見つめて……」

「ひゃぁぁぁぁ!!」

「ゴリ、うるさいアル!」

「……な、何やってるんだ……」

「ト、トシィィ!」

「……“土方先生”です。近藤先生、何やってんですか?」

「怪談でさぁ」

「(ビクッ)……こ、こんな季節にか……」

「何言ってんですかぃ、幽霊は年中無休の職業ですぜぃ。夏しか話題にならないのは可哀想じゃねーですかぃ」

「そ、それはそうかもしれねーが……」

「それで?沖田、続きは?」

『……近藤さん……怖がりのくせにこういう話好きだからなぁ……』

「もう下校時刻になりますよ。適当にして帰ってください」

「分かってるって。ト……土方先生も一緒に聞いていかねーか?」

「お、おお、俺はいい……先に帰るからっ」

「……土方先生。帰るなら気をつけてくだせぇ」

「! な、なんでだよ」

「うちの学校の職員玄関には凍えて死んだ人のすすり泣く声が聞えるって噂があるんですぜぃ」

「まじでか!?」

「な、ななな、何言ってんだ。そんなこと今まで一度も……」

「今日みたいに寒い日に出るらしいですぜぃ」

「ば、ばば、バカらしいっ! お、お前らも早く帰れよっ!」

ピシャン!

『あのガキっ、人のことまで脅かそうとしやがって! ……べ、別に信じてねーし……怖くねーしっ! 怪談なんてどこの学校にもありがちで、たいがいみんな噂……』

“しくしくしく……”

『!!!?』(びっくぅぅ!!)

“寒いよぉ……冷たいよぉ……”

「ひぃっ!!」

ガンッ(ゴミ箱にぶつかった)

「! せ、せんせぃぃぃ」

「…………さ、坂田? な、何でそんなとこで泣いてんだ……」

「おせーよぉぉぉ、五時には終わるって言ってたじゃんんんん」

「あ? (そういえば何時に終わるのかって聞かれたな)……待ってたのか?」

「今日は寒いから温かいもんでも差し入れしようとしたのに……冷めちゃったじゃん、缶コーヒー……ぐすっ」

「……泣くな。温め直せば飲めるだろ」

「人肌で?」

「……そんなもん美味いのか?」

「土方先生がやってくれるなら俺は美味……イタッ」

「バカ言ってねーで帰るぞ」

「えええっ! まだちょっとしか会ってないのにぃぃ!?」

「……温め直すんだろ。家で湯銭にかけてやる」

「行っていいの!?」

「……飲んだら帰れよ」

「うんっ!!」



 おわり



なんとなく浮かんだ話でしたが……説明文ないと分かりにくいね(笑)
一応こっそり付き合ってる二人の話なのでした。

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