原作設定(補完)

□その22
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真選組、副長室。

「……あ〜〜〜〜〜〜っ……」

ちらっ

「……ちっ……まだまだありやがる……」

トントン

「……おう」

「副長、夜からの非番のために2日前から大量の書類を根つめて処理しているところ申し訳ないですが……」

「……説明的だな」

「セリフのみなんで」

「……なんだ?」

「それが……新八君が来てます。旦那のことで相談があるみたいなんですが……」

「?」




「あ、お忙しいところすみません」

「おう。どうした?」

「それが……」

かくかくしかじか

「……というわけなんです」

「…………」

『……はあぁぁぁ……何かあったのかと、一瞬でも心配して損した……』

「土方さん?」

「……何“中学に上がるときに前髪切りすぎちゃった昭和の女子中学生”みたいなこと言ってんだ、アイツ」

「それが…前髪切りすぎちゃった程度じゃ済まなくて……」

「……分かった。俺がなんとかする」

「ありがとうございますっ」




「……ったく、ガキに余計な気を使わせてんじゃねーよ……」

プルルルル

「…………はい、土方」

“俺だけど”

「……どうした?」

“…あ、あのさー、今日の約束なんだけど急な仕事が入っちゃってね。どーしてもっていうので断り切れなくてぇ……」

「…………」

“……お、多串くん? 怒ってます?”

「……仕事なら仕方ねーだろ。いつもと逆だな」

“銀さんだってやるときゃやるよ、うん”

「じゃあ次の休みが決まったら連絡する」

“うん。ホント、ごめんね”

ツーツー

「…………さてと、残りの仕事がんばるかなー……久し振りの約束キャンセルするほど見せたくねーってなら、是非見せてもらおうじゃねーか」(にやり)




夜8時、万事屋。

ガラッ

「邪魔するぞ」

ガタガタッ ドタドタドタッ

「…………」

ペタペタペタ ガラッ

『…………ジャンプにいちご牛乳……引きこもってるのに飽きたんだな……』

「……おい」

「ゴホッ、ゴホッ! お、おお、多串くんっ! 銀さん風邪ひいちゃったみたいでさっ、ね、寝てるから今日は帰ったほうが……」

「髪切り過ぎたらしいな」

「………くっ………誰が……」

「メガネが教えに来てくれた。引きこもりをなんとかしてくれって」

「………電話する前?」

「おう」

「…………いじわるですかコノヤロー」

「嘘つくほーが悪ぃだろ。おら、もうバレたんだからいいだろ、見せてみろよ」

「……結構です」

「結構なら見せろ」

「押し売りみたいな揚げ足とらないでください」

「いいから、さっさとしろやぁぁ!」

「いや〜〜ん」

ガバーッ

「…………」

「…………」

「ぷふっ」

「うわぁぁぁああん」

ボフッ

「悪ぃ悪ぃ、おかしくねーって、大丈夫だよ」

「嘘ですぅぅぅ! 多串くんガッカリしてるはずですぅぅぅ!」

「あ? ガッカリ?」

「……だっておめー、俺の髪好きだろうが……」

『……寝てるときにこっそりもふってたのバレてたか……』

「…………だからって、久し振りの休みでようやく会えたってのにこのまま帰す気か?」

「……じゃあ、多串くん、今日はずっと目ぇつぶっててくんない?」

「断る。俺だっててめーのそのマヌケ面、見てーんだよ」

「……………しょーがねーなぁ……」




「…ん……むにゃむにゃ……」

もふ……スカッ

「………」

もふ……スカッ

「やっぱり触り心地悪ぃな。早く伸びろ〜、伸びろ〜」

『…ハンドパワー的な?…ごっさ可愛っ!』



 おわり



銀さんがどんな髪型なのかはご自由にご想像ください。
大丈夫、明日には元に戻ってますから(笑)

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