原作設定(補完)
□その17
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#164
作成:2015/12/29
深夜の万事屋、和室の布団の上で正座で向かい合う銀時と土方。
銀時のほうはボコボコに殴られてしゅんと肩を落とし、土方のほうは一暴れして上がったテンションを溜め息をつくことで沈めようとしていた。
出会ってからずっと喧嘩ばかりしていた二人だったが、偶然居合わせた居酒屋で飲んだのが思いの外楽しくて、それから時々一緒に飲むようになった。
しばらくは“会えたら”だったのが、“約束して”になったのは自然な流れだったので、土方は気付かなかった。
銀時が“そういうつもり”で会っていたことに。
「うちでちょっと飲み直さね?」
と誘われてやってきた万事屋で、気分良く飲んでいたらあれよあれよという間に和室に連れ込まれ、無体なことをされそうになった。
しばらく呆然としてしまったのだが、だんだんムカついてきて殴る蹴るの暴力で反撃し、冒頭に至る。
「で?どういうつもりだてめー」
「…“そういうつもり”ですけど……いいじゃん、生娘じゃあるまいし……」
「ある意味生娘だわぁぁああ!!」
「まじでか! じゃあ、優しくするからね」
「“ね”じゃねぇ!………つーか…や、やりてーだけならそういう店に行けよ」
「俺は多串くんとやりてーんですけど」
「……なっ……」
「嫌か?」
「…………てめーは……始めからそのつもりで俺と飲んでたのか?」
「まさか。銀さんホモじゃないしね」
「…だったら、なんで…」
「多串くん、良いヤツだし」
「……」
「面白いし、楽しいし」
「……っ……」(赤)
「可愛いし、エロイし、だんだんムラムラしてくるの仕方なくね?」
「………死ね」
「大丈夫!俺上手いし、痛くしないように頑張るから!」
「……男とやったことあんのかよ」
「ねーけど!」
「だったら上手いか分かんねーだろーがっ!」
「でもぉ、お店のおねーさんはみんな“最高だった”って言うよ!」
「誰にでも言うんだよ。どんなヘタクソでも」
「ヘタクソって言うなぁぁああ!」
「だいたい、なんでお前がヤル前提で話してんだよ」
「俺がやりたいからですぅ。言ったもん勝ちだろ」
「なんだその理屈っ」
「……だったらじゃんけんで決めようぜ」
「あ?」
「まず“やるかどうか”決めて、次に“どっちがやるか”を決めるから」
「……年収で決めねーか?」
「卑怯者!勝てるわけねーだろーがっ!」
「てめーに卑怯者とか言われたくねーよ」
「じゃあ“最初はグー”で、俺が勝つまでなっ」
「分かった……って、ちょっと待てっ、“俺が勝つまで”ってなんだっ」
「だって、絶対やりてーし、やられるのはいやだしっ!!」
「どこのガキ大将だてめー!」
「“分かった”って言ったじゃん。じゃ、は〜い、最初はぐ…………多串くん?」
「………めんどくせー………」
「あ?」
「てめーが勝つまでじゃんけんすんのめんどくせーって言ってんだよっ」(真っ赤)
「……ひひっ、多串くん、めっさ可愛いぃぃ!」
「…うるせー、ばーか…」
おわり
はい、イチャイチャでしたっ。
内容はありきたりな話なんですけどね、銀さんの必死な感じを書きたかったの(笑)
銀さんが土方を好きになるように、土方も銀さんを好きになっていって欲しいものです。