学園設定(補完)

□同級生−その1
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翌日。

会えるのは月曜日。でも電話ぐらいしてもいいかなと思っていた銀時のアパートに、土方がやってきた。

「土方っ」

思いを告げたことで嬉しいのを隠そうともせず満面の笑顔で迎える銀時に、土方も内心ではすごく嬉しかったのだが顔に出さないように持ってきた紙袋を差し出す。

「何?」

「……おばさんが、お前に持って行けって。昨日作り過ぎちゃったらしくて……それと、お礼にって」

作り過ぎたのは本当だが、月曜日に2人分の豪華弁当を作ってくれようとしたのを遠慮して、残り物を詰めて貰ってきた。

昨日の残り物なら。今日持ってこれるからだ。

「食いモノ!?まじでか」

美味しそうな匂いがしたのか、嬉しそうに笑って受け取り部屋に戻ろうとする銀時に、

「……じゃあ、な」

土方がそう言って帰ろうとするので、銀時がぎょっとして叫ぶ。

「ええぇぇ、帰んの!?俺に会いに来たんじゃねーの!?」

「ち、違うわぁぁ!!それ届けに来ただけだからっ!!」

嘘だったがきっぱりと断言する土方に、銀時は両手を床についてがっくりとうな垂れた。

そのままずーーーーーっと動かないので、結局土方の方が、

「……ちょ、ちょっとだけ、な……」

と折れることになる。顔を上げた銀時はにや〜っと笑うので、不服そうな顔をしながら部屋に入った。

昨日(深夜)のことを思い出してしまい、少しもじもじしている土方に気付かないフリで、銀時は箸を2人分用意してさっそく弁当を広げる。

旨い旨いと言ってガツガツ食べる銀時に、土方は自分が褒められているような気分がして嬉しかった。

「そういや、お兄さん、ごっさ喜んだだろ」

「…うん……今日も朝からずっと使ってた………今日はあったけーのに……」

口ではそんな言い方をしても目が笑っている。それには敢えてツッコまないでやった。

「あ、叔母さんもすげー喜んでた。……ありがとう、な」

「礼を言うのは俺のほうですぅ」

「?」

「2人のおかげで土方と付き合うことができたんだから」

そう言われて土方は顔を真っ赤にして叫んだ。

「だ、誰と誰が付き合ってんだぁぁああ!!!」

「ええぇぇええ!?なにそれ、付き合ってくれねーのぉぉおお!?」

再びがっくりとうな垂れた銀時に、土方は汗をかいた手のひらを握り締め頭の中でぐるぐる回る思考を落ち着かせようとしていた。

確かにお互い好きなんだと確認したし、勢いでキスもしてしまったし、プロポーズのようなことも言われた。

普通ならそれだけで十分付き合う条件にはなるのだろう。

さっきみたいに土方が何か言うまで動く気がないらしい銀時に、蚊の鳴くような声で言ってやった。

「……どう……してもって言うなら……付き合っても…いいけど……」

この期に及んでそんなことしか言えないことに自己嫌悪を感じる土方に、銀時はやっぱり笑顔で顔を上げる。

「どうしても!」

きっぱりそう言ってくれた銀時は、土方の悩みも素直になれないところも全部受け止めているのだろう。

自分にできることはそんな銀時を喜ばせることだけだと思ったので、目を反らして答えてみたが、

「…じゃあ……付き合う………………あれ? 坂田?」

返事がないので顔を上げると目の前に銀時の姿はなく、床に転がって悶絶していた。

『か、可愛すぎるだろぉぉおおお!!!』

土方が想像した以上に喜ぶ銀時だった。







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はぁぁ、終わりましたよー、なんとか。
この話は#3,6の続編として考えてはいたんですが、
メモにしてなくて一から全部書きました。
だから今までの数倍時間がかかってしまったなぁ。
でもだいたい書きたいことは書けたので、よかった。
相変わらず生ぬるい感じの2人でごめんなさい(笑)
ただただ打ち込んだだけなので、
落ち着いてからちゃんと読み直して文章直そう……



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