原作設定(補完)
□その14
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#135
作成:2015/10/12
疲れた身体を寝心地の悪い布団で休ませていた土方は、耳元で囁く声で起される。
「土方……時間」
「……んー……」
今日は眠気も疲れもいまいち取れてないなと思いながら薄く目を開けて時計を見るが、短い針が3のあたりにいた。
昨夜遅くに万事屋にやってきて早朝に帰る予定だったのに、いくらなんでも早すぎると土方が顔をしかめ苦情を言うと、
「……あ?まだはえーじゃねーか……って…」
起した銀時はそのまま布団にもぐりこんでもぞもぞと土方の身体を弄っている。
「………おい、何してんだ」
「もっかいしたいなーと思って」
言いながらも愛撫もキスも止めようとしない銀時の頬っぺたをぎゅーっとつねってやった。
「てめー、人の安眠妨害してんじゃねーよ」
「土方くんのせいですよ」
「あ?」
「厠に起きて戻ってきたらムラムラするもんがスヤスヤ寝てるんだもんよ」
「どこが俺のせい……ん……だ、から……撫でんなぁぁ!」
撫で回しながら擦り寄ってくる身体を押しのけてみたが、すぐに戻ってきて貼り付いてくる。
「てめっ……あんだけヤッといてまだ足んねーのかっ……」
「……足りると思ってんの?三週間ぶりだったんですけど?」
「…そ、それは悪かったと思ってるけど……仕事だったんだから仕方ねーだろ」
「うん、電話一本かけられねーほど忙しかったんだもんね、分かってますよぅ銀さんは」
銀時が嫌味っぽくそう言ったのは、土方がそこまで忙しかったわけじゃないのを知っているからだ。
一日非番こそなかったが適度に休んでいたし、電話をする時間ぐらいはいくらでもあった。
『声を聞いたら会いたくなるし、会ったら仕事する以上に疲れることになって翌日大変だし』
という理由で放置してたらいつのまにか三週間も経ってしまったのだ。
黙ってしまった土方に、隙ありとがっちりと抱きつきながら銀時は笑う。
「それに夫婦円満の秘訣は週3回のセックスなんだって知ってますぅ?」
「あ?どこの情報だ、そいつは」
「万事屋調べ」
「てめーの捏造じゃねーかっ!」
「捏造じゃありませんんん。ちゃんと調べましたっ!かぶき町在住の坂田さんとか、銀時さんとか、万事屋さんとか、銀さんとか……」
「全部てめーだろっ!!」
怒られても嬉しそうに笑っている銀時に口で勝てるわけがない。
それにずっと触られまくっていたせいで、土方もこのまま眠れそうにない状態になりつつあった。
だが、あんなことを言っておいて本当にヤル気はないっぽい銀時は、土方を満足そうに抱き締めているだけなので、
「……だったら、あと……回だな……」
赤くなりながら不本意そうに土方はそう呟いてやった。
「……………」
「……んだよ……」
「超可愛いぃぃぃ!!」
「か、可愛いって言うなぁぁ!!」
たった三週間我慢したぐらいでこんな可愛い土方が見れるなら、何回でも我慢してやろうと思う銀時だった。
おわり
布団の中でずっとイチャイチャしてる二人〜。
なんかもっと色々会話があったような気がするんですが、忘れちゃったんですよ。