原作設定(補完)

□その13
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“ピロリロリーン”

懐からの携帯音に、閉じていた目をバッチリと開け土方は飛び起きた。

「!! 寝てたっ」

勘七郎がしっかり銀時にくっついて寝ているのを確認し、土方は携帯を取り出し開く。

新着のメールを確認すると、添付されていた写真が画面いっぱいに広がり……

「………総悟ぉぉぉおおおおお!!!」

土方は立ち上がると怒気を含んだ声で、姿の見えない沖田に向かって怒鳴りつけた。

本気で眠ってしまっていた銀時もさすが目が覚める。

「うわっ!?」

「てめーっ、いるんだろっ!? 出て来いコノヤロー!!!」

あたりを見回しながら怒鳴り続ける土方に、遠くを歩いていた人まで振り返る始末。

「なに、多串くん、どうした……」

いつになくご立腹の土方に銀時は驚きながらも、震える手に握られてる携帯の画面が目に止まった。

『なっ、何それぇぇぇえええ!?』

勘七郎をしっかり抱いて銀時も立ち上がり、土方と同じように姿の見えない沖田に向かって叫んだ。

「沖田くんっ、俺にもちょうだいぃぃぃいいい!!」

「てめー、やめ…」

そうは言っても銀時は携帯を持っていないので写メは送れないだろうと土方は思ったが、背後から自転車のベルの音がして、

「お届けモノでさぁ」

通り過ぎた自転車から一枚の紙がひらりと銀時の手に舞い降りてきた。

それを掴んでごっさ嬉しそうな銀時。

「キャッホォォウ!!」

聞き覚えのある声に血管を浮かべて自転車を追いかけていく土方。

「総悟ぉ!!!待ちやがれっ!」

そして、銀時の手に握られた“惰眠をむさぼる親子の図”な写真を見るが意味は分からない勘七郎だった。




おまけ

結局自転車の沖田には追いつけず、土方が屯所の副長室へ戻るとそこにはたくさんの贈り物。

おむつ、ミルク、ベビー用品が並べられ、それには『祝 御出産』ののしが付いていた。

一番目立つところには沖田の名前で“家族計画”な小さな箱が置いてあったり。

あんぐりとそれを見つめていた土方だったが、

「……て、てめーら……全員上役侮辱罪で切腹だぁぁああ!!」

剣を握り締めてそう怒鳴ると、隠れて様子を伺っていた隊士たちがぎゃーと叫び声を上げて逃げ出した。

どうやら写メは隊士全員に一斉送信されていたようで、みんなに面白がられてしまう副長さんだった。





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おまけはあと何点かあるんですが、とりあえず終わり。
勘七郎、大好き、超かわいいっ!やっぱりあの顔だからですかね。
アニメもかわいかったなぁ……




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