原作設定(補完)
□その4
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♯32
作成:2015/04/26
「雨上がったな」
部屋の窓から空を見上げた時、視界の隅に表の道を土方が通り過ぎたのが見えた。
『土方?…ここに来るのかな、めずらしいな』
いつもなんだかんだで忙しい土方は、銀時から連絡して約束をしないと会うことができない。
ドキドキしながら待ってもチャイムは鳴らなかった。念のため玄関を覗いても人影はない。
『……見間違いだったか?』
と思いつつ再度窓から通りを見ていると、逆方向に土方が歩いて行った。
『んー……やっぱり土方だよなぁ』
そのまま見てると、また万事屋の方へ通り過ぎる。
『……つーか、あれか。急な非番でうちに来たいけど、どう言って訪ねたらいいか分かんなくてうろうろしてる、ってか?』
銀時は頭をポリポリ掻きながらそう予想し、にやける顔を手で隠した。
『あー、もう素直じゃねーな……かわいっ』
真選組の頭脳と呼ばれる土方は、普段なら臨機応変にどんな言い訳も出てくるだろうに。
「しょうがねーな」
立ち上がり、玄関へ向かった。が、ぴたっと足を止め部屋に引き返し、また戻って外へ出る。
「多串くんじゃん」
背後から声を掛けられて土方はビクッと肩を揺らした。
この通りを5往復してしまい、『もう今日は帰るか』と思い始めたところだったので余計に驚いた。
「なにしてんの?」
「と、通りすがっただけだっ。てめーこそ何してんだよ」
「ジャンプ」
銀時はコンビニの袋を見せる。
「非番?暇ならうち寄ってかね?お茶ぐらいだすし」
そう言ってさっさと歩き出した。返事を待つと素直じゃないセリフが返ってくるからだ。
土方は気まずそうにしながら着いてくる。
万事屋に帰ってくると、銀時はコンビニの袋をリビングのテーブルに放り投げて台所へ戻り、一応聞いてみた。
「何飲む?お茶とー……いちご牛乳といちご牛乳といちご……」
「茶でいい」
銀時が鼻歌を口にしながらお茶を入れてるので、土方は少しくさった顔でリビングへ行き、ソファに座ろうとしてデスクの上のジャンプに目をやる。
見覚えのある表紙だった。屯所を出る前に山崎が持っているのを見つけ切腹を言い渡してきたばかりだからだ。
『あ?今週号のジャンプ……じゃあ……』
コンビニの袋を覗くと、中に先週号のジャンプが入ってた。
土方に声をかける小道具としてコンビニの袋inジャンプを使ったんじゃないかと思う。
『……ったく、素直じゃねーな』
土方も、にやける顔を手で隠した。
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うーん…文章がおかしいな。
今に始まったことじゃないですが(笑)
頭にあるのが漫画なので、文章にするとうまくいかないなぁ。
似たもの同士の二人は萌えます。