原作設定(補完)

□その1
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♯10

作成:2015/04/12 修正・追加:2015/11/28




“朝から非番ならたまには早く来て二人でまったりしよーぜ、神楽たち追い出しておくから”

そう言われたのでいそいそやってきてみれば、ソファーにだらしなく体を投げ出してる男が一匹。

「…呼び出しておいて寝るか…」

ソファーから下りている片足を蹴り飛ばす。

「おい、起きろ」

「ふがっ……あれ、寝てた?」

「昼寝なら一人できんだろ、帰るぞ」

「だってよー………つーか……蹴った?」

ヨダレを拭いながら、銀時は足に若干の痛みを感じた。

「蹴ったがどーした」

「しくしくしく、酷い。起こす時ぐらい優しくしろや。愛がねーよ」

『むかっ……愛、ね』

「ほら横になって目ぇ瞑れ」

「あ?」

素直に寝転んで目を瞑った銀時の頬に手を当てて、土方は顔を寄せて囁いた。

「銀時、起きろよ。早く起きねーとイタズラするぞコラァ」

銀時は吐血しそうな勢いで体を起こすと頭を下げる。

「ごめんなさい。そういうのは起きてるときにやって欲しいです」

「断る」

「断んのかよっ」

二人でまったりを堪能する二人だった。




後日。

銀時が万事屋に帰って来ると扉に鍵がかかっていなかった。

玄関には新八たちのではない草履が一足置いてあり、慌てて中に入る。

物音がしない部屋に入るといつも座っているソファに土方の姿はなく、後ろを向いている銀時の椅子からはみ出した黒い髪の毛。

銀時が帰って来たのに動かないのでそーっと近付いてみると、椅子に深く腰掛けてすーすーと寝息を立てている。

この間のお返しに蹴って起してやろうかと思ったが、この寝顔を見ているととてもできそうになかった。

『だよね、銀さんは土方くんを愛してるからねっ………なーんちゃってっ!』

心の中の自分が言った言葉に赤面しながら、寝ている土方をチラリと見る。

そしてそっと耳元に囁いた。

「土方くん、起きて〜。早く起きないとイタズラしますよコノヤロー」

すると眠っていたはずの土方が目を閉じたままくすくすと笑い出した。どうやら寝たフリだったらしい。

目を開けて銀時に笑いかけ、

「起きてもイタズラするんだろうが」

「断……らないっ!」

「当然だコラァ」

そう言って両腕を伸ばしてきたので、銀時も笑ってそのまま抱き締めてやる。

今日も二人でまったりを堪能する二人だった。



おわり



短っ。
私の妄想は、何かシチュエーションとかアイテムとか、
思い付いたものを広げて話にします。
たぶんこれは、足を蹴る土方、から広げました。
……たいして広がらなかった結果です(笑)



短すぎたので補完で後日談を追加しました。
全然別な話だったのですが、うまく繋げて良かったです(笑)



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