原作設定(補完)
□その1
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♯7
作成:2015/04/11 修正:2015/11/28
土方と魂が入れ替わった銀時。
「あ〜〜、疲れた。もう今日は寝ちまおう」
屯所に戻るなりあれこれ仕事が回ってきて、土方としてやれるだけやらなくてはと気張ってみたらすごく疲れてしまった。
「あいつ毎日こんなことしてんのかよ、すげーな」
着替えを探してタンスを順番に開けてみたら、見覚えのある包みがしまってあるのを見つけた。
銀時は眉間に皺を寄せる。
「あのヤロー。せっかく俺が作ってやったのに」
ガサガサ取り出した包みの中身は、マヨネーズ柄のパジャマだった。
たまには土方の誕生日に何か用意しようとあちこち店を回ったとき、この生地を発見して大爆笑。
ぜひこれでプレゼントを作ろうと考えた。シャツや着物じゃ絶対着てもらえなさそうなので、パジャマならいけるかと器用とはいえかな〜り頑張ってみたのにタンスの肥やし。
ふて腐れてみたが、その自信作を改めてじっくり見ると…
「……屯所じゃみんなに見られるもんな……多串くんは恥ずかしいか」
と思えてきた。土方みたいなタイプは開き直るまでが大変なのだ。
どうしたらいいだろうと考え、
「そうだ、俺が着てみんなに見せとけば良くね?マヨパジャマデビュー♪」
閃いた銀時はいそいそと楽しそうにマヨパジャマに着替えたのだった。
翌朝。
「まだ8時30分。おねむの時間だろーが!!」
+
自分の体に戻った土方。
「はぁ、ようやく落ち着いて休める」
銀時がめちゃめちゃにした真選組を元に戻すにはまだまだ時間がかかりそうだが、ようやく自分の布団で寝ることができるのは嬉しかった。
久し振りの自室で、タンスを開けたら無造作に突っ込んであったマヨネーズ柄のパジャマを見つけた。
土方は眉間に皺を寄せる。
夜中の電話にあくびをしながら出た銀時は、久しぶりに“受話器の向こう”から聞こえる大好きな声にぱっちりと目を開けたのに、怒鳴られた。
『てめー、何勝手に着てんだコラァ!!』
「あ?……ああ、おめーのためだろーが。もうみんな知ってるから着ても恥ずかしくねーぞ」
『違うわっ!大事にしまってたのは……あっ』
ガチャンと切れた電話。
ん?大事に?
「……ぷっ、着るのが勿体無かったってか」
タンスに隠してあった理由を知って銀時は嬉しそうに笑った。
おわり
原作に銀土的補足説明を入れるのが楽しい。
魂入れ替わり編は単行本の表紙から、
全部まるっと美味しい話でしたね。
アニメ化楽しみっ!
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