原作設定(補完)
□その5
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翌朝、迎えにきた隊士の車で、土方も一緒に万事屋に戻ることになった。
死んだと発表してしまった土方が生きていた理由を、飛行船爆破テロ犯による誘拐としたことで一部から上がる疑問や懐疑を無視するため、“検査のための強制入院”という手段をとったためだ。
「一週間は休んでいいぞ。あまりウロチョロするなよ」
近藤にそう釘を刺されたたが、迷惑になると分かっていても何もしないでいるのは心苦しい。
山崎には連絡をとるように伝えておいたので、後で何か仕事を回してもらおうと土方は考えていた。
久し振りの万事屋。
たった2週間なのにすごく長い間来ていなかったような気がする。もう二度と来れないかもと考えたからかもしれない。
「近藤さんが昨日のことは協力料としてお金弾んでくれるそうなんで、銀さんものんびりできますよ」
新八がお茶を入れながらそう言った。
「酢昆布買っていいアルか!…5個ぐらいっ!!」
「……好きなだけ買えよ」
「キャッホォォウ!!」
すっかり質素生活が身に付いた神楽の“好きなだけ”は高が知れてるが、銀時の言い方は少し素っ気無かった。
夕方になるまで4人と一匹で過ごし、今度こそという感じに新八が立ち上がる。
「じゃあ、僕達は帰りますんで、あとお願いします」
“達”には神楽と定春が含まれる。昨日の夜から銀時と土方に気を使いっぱなしだ。
「新ぱ……」
土方が申し訳なく思っていると、銀時がまるで新八たちを引き止めるかのように名前を呼ぼうとして、止めた。
ずっと、旅館で起きてからずっと銀時の様子がおかしい。
目を合わせない。銀時から話しかけてこない。触れない。
気まずいまま夕飯を食べて、
「今日はもう休もう」
そう言って銀時は和室に布団を二客敷いた。
2人きりになったのに。
「…万事屋……怒ってるのか?」
答えない銀時。
俯いた土方が言葉にするのがツライことを口にしようとしたとき、ようやく答える。
「……違う……今お前に触れたらメチャクチャにしちまいそうだから……」
酷いことをしたくないのに、自分が抑えられるかどうか分からない。
土方は嬉しそうに笑った。
そんなの俺も同じだ。今はメチャクチャにされたいって思ってる。
「……いいよ。12回だしな……」
「?」
「4日遅れた。3倍すんだろ?」
「……そうでした。覚悟しろよコノヤロー」
“メチャクチャに”と言いながらその手は始終優しかった。
何度も触れて、何度も顔を見て、何度も名前を呼んだ。確かめるように。
そのたびに触り返し、見つめ返し、返事を返す。
一週間はあっという間だった。
新八たちは毎日一度は顔を出すので、イチャイチャを取り戻した銀時は不満そうだ。
金はあっても依頼を全て断ってては商売にならないので、しぶる銀時を連れて新八たちが出かけてる間、山崎が持ってきた書類を整理する。
テレビで真選組副長が無事だったというニュースも流れ、近藤からも「上はなんとか丸め込めそうだ」と連絡を受けた。
屯所に戻るとき、銀時は土方を抱き締めて言った。
「ずっと一緒にいてくれてありがとう……もう大丈夫だから……」
銀時が心配でぎりぎりまで帰らなかった。帰れなかった。それを知っていたようだ。
だけど銀時のためだけではなく、自分が戻ってこれたことを確認するためでもあったから、土方は抱き返して答える。
「俺も大丈夫だよ」
忘れることはできないし、思い出して辛くなることもあるだろう。
だけど大丈夫。
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書きたかったことはほとんど書けました。
長くなると“説明不足感”が半端ないですね〜。
前にも書きましたが、漫画にしたくてネタを考えてます。
なので、細かいとこまで説明したくない気分なんですね〜(笑)
後で読み返しては、ちまちま追加するかもしれません。
高杉が変なキャラになってしまいごめんなさい(笑)
前半が思い付いたときに、
本当に死なせるつもりはなかったんで、
どうしようかと悩んでアレになりました。おや〜?(笑)
ま、なんとか完成してよかった。