拍手御礼文
伊達政宗生誕記念
『Secret』
「おこんばんは〜♪竜の旦那。」
ひょっこりと顔を出し、いつものように飄々とした態度で忍らしくない忍が何処からともなく現れた。
「武田の忍…テメェはこんな時分にしか来ないのか?」
すっかり夜着に着替え、寛いでいた政宗が不機嫌を隠しもせずに睨みながら言い放つ。
「ゴメンね〜。本当はもう少し早く来るつもりだったんだけど、仕込みに時間をとられちゃってさ。」
参ったとばかりに肩を竦めてみせ、ニッコリと笑みを浮かべたままじりじりと距離を詰める。
「今日が旦那の誕生日だって聞いたからさ、これでも急いで準備したんだよ?」
「その割に日付の変わる直前じゃねぇか。」
フンッと鼻で笑い飛ばし、佐助の言い訳を冷たくあしらう。
「だから〜…仕込みに時間がかかったんだって。でさ…頑張った貢ぎ物、喜んで受け取ってくれる?」
「随分と自信満々じゃねぇか。」
態度の大きい佐助に薄く笑みを浮かべた政宗が、挑発的にな視線を投げ掛ける。
「俺を退屈させたらただじゃすまねぇからな?」
すう…と目を細める政宗に、ゴクリと喉を鳴らし、戦慄を覚えた笑みを自然に浮かべ、大仰なそぶりで礼をしてみせる。
「勿論。ご一緒願えるかな?竜の旦那。」
ス…と差し出された手に手を重ね、刀を手に立ち上がる。
「OK…案内しろよ?」
政宗の返事を合図に、その身を引き寄せて地を蹴る佐助に身を委ね、静寂に包まれた夜を駆け抜ける………
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