短編

□紅花ノ唄
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白澤様が教えて下さった。紅花染め


紅い紅い色がじわじわと白を染めていくそれの
美しさにほぅ、と感嘆の溜息が漏れた


黄色い色素が水に溶け、染めた麻の布は
鮮やかな薄桃色に染まり、再び溜息が落ちる




「ふふ、綺麗でしょ?」

「はい、すっごく」




白澤様は笑いながら、染め上げた薄桃のそれを
外に吊るした洗濯紐へかけると私の方へ振り向き
少し寂しそうな笑みを浮かべながら口を開いた





「ねぇ、どうして紅花がこんなに鮮やかな
紅を生み出すか…名前は知ってる?」


小さく首を横に振り、否定すると白澤様は
紅花の悲しい言い伝えを教えてくれた
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