二次小説

□初めての
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パブに行くと、相変わらず色んな奴がいる

常連客が仲間同士で楽しそうに盛り上がってたり

旅人が土産話をカウンターで饒舌に話す姿

踊り子の女に、アプローチをかけてる男

まぁ

客は、野郎ばっかだ



そんな中

カウンターの奥に、綺麗なブロンドの髪

引き寄せられるように

俺は向かっていった

「よぉ、横いいか?」

声をかける前から

セリスは、反応していたようだが
(さすが、元将軍。常に周りに気を付けているらしい。)

「あぁ。」

相変わらずの無表情

嫌がってるか判別つかねぇけど

いいってことで

「同じものでいいのか?」

空になりかけたグラスが目についた

「・・・」

遠慮か?


「おごってやるから、遠慮すんな」

「・・・・同じもので。」

こちらを見ることもせず

言葉を返す

「オヤジ、彼女に同じものと、俺は麦酒」


暫くすると

お互いのコースターに酒が用意される。

そのままセリスは、口に運ぼうとするが

「よろしくな」

制止するように

セリスのグラスに俺のを軽くぶつけてやった

「・・・・」

ヤレヤレとでも言いたそうな雰囲気で

セリスは酒を口に運んだ

(本当に無愛想だなー)

「私に何か用か?監視でも?」


半分ほど飲み干して

彼女の方から言葉を発した

「監視なんかしねぇよ。ロックが連れてきた新しい仲間なんだしな。」

「カイエンはそう思ってない。」

表情は相変わらずだが

少し寂しそうな心が垣間見えた。

「仕方ないだろ。時間がかかるデリケートなもんだからな。焦るなよ。」

(案外気にしてるもんなんだな)

「・・・・ありがとう。」

「え?今・・・」

賑々しい店内では

耳を傾けないと聞こえないような声で
言葉を発したセリス

「二度も言わない。」


静かに目を閉じて
残った酒を一気に飲み干した

「いい飲みっぷりだな。まだ飲むだろ?オヤジ、もう一杯たのむ。」

セリスの答えを聞かずに

追加で酒を頼む


全然顔色変わらない

かなりの酒豪らしい。

「セリスは、なぜ俺たちの仲間になったんだ?」

「帝国軍のやり方に疑問を持った。そのせいで、拷問にもかけられて。そんな時、ロックが私を助けてくれた。」


険しい表情で帝国軍を批判し、最後は少し表情が和らいだように見えた。
ロックの助けは、彼女を地獄から救った上に、新しい道を作ったことになったんだろう。

「よかったな。しかし、その若さで将軍て、すげぇな。俺より強いのか?」

「生まれたときから、そうなるように、教育を受けてきたからな。必然だ。私と、マッシュはタイプが違う。比較のしようがないだろう。」

少し饒舌になってきたか⁉


「そうだな(笑)」

またセリスのグラスが空になっていた。

「まだいけるか?もう、やめとくか?なかなか強い酒だろ?」

顔色が変わらないかと思っていたが
よくみると、少し目がトロンとしてる?

「私を誰だと思ってる?セリス将軍だぞ。これくらいの酒に、飲まれるわけないだろ?」

そういうと、自ら酒を頼み

一気にあおった。

「余裕・・・・だ」

ーーーバタンーーー

糸が切れたように突っ伏した

「おい!セリス!大丈夫か?」

背中をさすってもびくともしない。

「見栄はりやがって、お嬢ちゃん(笑)」


オヤジに飲み代払って、セリスを運ぶことに。。。
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