GAP'S

□1 告白
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「先輩ってゲイだったんですか・・。」

ボソリと広瀬が呟くと、ギンッと音が付きそうな目つきで翔太が睨んで来た。思わずヒッと声を漏らしそうになるのを耐えた。

「んなわけねぇだろ。殺すぞ」

じゃあ、何故俺に告白した??もしや罰ゲーム?そんなゲームをするようには見えないが・・

広瀬は思考を巡らせたが、答えなんてあるはずがない。

「で、俺と、付き合うよな」

翔太は苛ついたように、返事を急かす。もう問いかけというより、決定事項に近いそれは、広瀬にとって恐怖でしかなかった。

「は、はい!ヨロコンデ!」

あ〜〜俺のバカ!!恐怖でオッケーの返事をしてしまった広瀬は頭を抱えた。こんな怖い交際したことねぇよ!なんなの?これからどうなんの?パシられんの???なんて考えていたら、翔太は広瀬の横を通り過ぎ、屋上の重い扉のところで振り返った。

「何してんだ。帰るぞ。クソ野郎」

なんで一緒に帰る流れ?そう突っ込みを入れたい広瀬だったが、学校一の不良には発揮できなかった。



「・・・」

「・・・」


帰り道は勿論無言だ。翔太の二歩斜め後ろを歩く広瀬は思った。
これ一緒に帰る意味なくね?そう思っていると、いきなり翔太が振り返り

「俺、家ここだから、じゃ」

かっこいい瓦屋根が特徴的な家の前でそういうと、さっさと家に入っていってしまった。


「な、なんなんだよお・・」


広瀬は力が抜けそうになるのを耐え、しばらくそこから動けなかった。



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