GAP'S
□1 告白
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「広瀬樹也、俺と付き合え」
――――――
夕日が射し込む下駄箱。
1日の授業が終わり、友達と会話をした後、部活に入っていない広瀬は上履きから、最近買ったばかりのいけてるスニーカーに履き替えようと下駄箱を開けた。
【広瀬樹也様へ】
綺麗な字で書かれた、なんだか下駄箱には相応しくない薄ピンク手紙が入っていた。
「え、誰からだ?」
手紙の裏を見てみるも何も書いていない。薄いピンクの封筒をあけると2つに折られた白い紙が入っていた。
白い紙にはこれまた綺麗な字で
【貴方にお手紙を書けることを光栄に思います。
この度貴方にお話ししたいことがありますので、放課後に屋上でお待ちしております。】
華奢な字で書かれた手紙を握りしめた。
コレ、告白じゃね。。
これまたお洒落なスポーツメーカーの腕時計を見ると、授業終了から数十分経っていることがわかる。
広瀬は待たせてはいけないと、脇目もふらず急いで屋上に向かった。
走りながら考えるのは手紙の差出人。これだけ可愛い字を書くのだ、きっとめっちゃ可愛い子に決まっている。
長い長い階段をぬけて屋上の重い扉を開けるとそこには美しい長い金髪をなびかせた可憐な少女が……… いない。
いるのは、美しい金髪をなびかせる強面の不良 垣松翔太先輩だ。
「遅い」
「すっすみません!」
なんで、学校一の不良が?もしかして殴られたりするのか…!?
状況を掴めない広瀬に翔太はこう告げた。
「お前好きな奴いるか?」
「いえ、いませんけど…」
自然にじりじりと近づいてくる翔太。
まさか。まさか。そんなことがあるはずがない。今後の展開が読めた、頭のいい広瀬。
じゃあ、
「広瀬樹也、俺と付き合え」
読めた展開通りで、広瀬は顔を青くした。
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