子猫
□過去〜出会い〜
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ある吹雪の日の事…
ある子猫が道の真ん中でヨロヨロしながら走っていた。
《……ッ…怖い…》
子猫は、人間に追われていた。
そして、子猫が辿り着いたのは、立海大附属中学校の門の前だった…。
《何処か…隠れれる場所は…》
すると、彩花のピンチ!?
仁「……フゥ…やっと部活が終わったゼヨ……ん?子猫…?」
《ヤバい…人間だ…嫌だ…来るな…》
人から見れば、猫が『にゃー!!フシャーッ』と言っているようにしか聞こえません。
仁「お前さん…傷付いておるのぉ…俺ん家に来んしゃい。手当してやるけぇ。」
《騙されないから…来るな!!》
丸「仁王めっちゃ威嚇されてるぜ」
女「に、仁王くん!!その子…触らない方が良いんじゃない?汚いし、もう死ぬよ?殺しとけば良いんじゃない?」
すると、仁王と呼ばれた男は、女の子をギロリと睨んだ。
そして、仁王は威嚇している彩花を優しく抱き上げた。
仁「殺しとけば良いじゃと?お前さん…ホンマに人間か?俺は見殺しにしたくないんじゃ。こんなまだ子猫なんに、死ぬなんて勿体無いじゃろ。お前さん…もう俺の前に現れんどくれ。」
冷たい目をして、女の子を睨んだ仁王。
女の子は泣きながら走って行った。
《……ッ…意識が薄れていく…
無念だ……。》
子猫の彩花は仁王の腕の中で静かに眠った。
仁「子猫は寝てしもうたか」
丸「てか、本当に生きてるのか?」
……この赤い髪の男と、仁王が話していると、門の前に次々と人間が集まってきた。
幸「あれ?仁王、その子猫…どうしたの?傷だらけだよ?」
仁「そこの道路でヨロヨロ走っていたんじゃ。だから、手当をしてやろうと思ってのぉ」
柳生「ほぅ…仁王くんにしては良い考えですね。」
仁「柳生…失礼じゃろ…」
柳「そんなことより、手当をしたほうが良いんじゃないか?」
仁「そうじゃのぉ…俺ん家に行くとするかのぉ…」
切「そっすね!」
真「悪いが、俺は用事があるから行かない。すまないな。」
仁「ああ…じゃあのぉ…真田」
……そうして、人間達と彩花は仁王の家に向かった。