短編

□アツアツお鍋♪
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斎藤さんの場合‥。



2月の終わりだというのに、まさかの大雪。


ソファーで天気予報を見ながら舞桜は、キッチンに立つ一に声をかける。


『ねぇ、一さん。
来週 また雪が降るっていってるよ!せっかく暖かくなってきたのに。』

「春は、そうやって訪れるものだ。」


それは、分かっているけど‥‥‥。



あ、ご挨拶が遅れました。斎藤 舞桜です。

結婚して3ヶ月♪
でも、共働きなので家事は半分こにしてる。


今日は日曜日だから、一さんが炊事担当。


『あ。来週末は久しぶりに一さん特製のお鍋が食べたいな♪ねぇ、いいでしょ。』


だって、一さんの料理の腕前ってわたしより上なんだもん。



「‥‥そうだな。
では、湯豆腐にしよう。湯豆腐は湯豆腐でも温泉湯豆腐だ。
早速、ネットで平川屋から取り寄せねば‥。」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜


一週間後、外は予報通り雪がちらつき お鍋日和。


一さんがキッチンで湯豆腐を作っている。


お鍋に温泉水を入れて、お出汁は鰹節をたっぷり。
それにお豆腐・白菜・しいたけ・海老・鶏肉を入れて、クツクツ汁が白濁になり お豆腐もとろけてきたら出来上がり。



『美味しい〜!
さすが、一さん。お豆腐料理は格別に味が違う。』



「我ながら、よく出来たと俺も思う。」



満足気にコメントする一さん。
湯豆腐以外にも、お豆腐料理は全般こだわりを持っているの。



献立にお豆腐料理があるとほんのり笑顔を見せてるし、いつもよりご飯も進んでるもの。



『だけど、一さんって本当に好きだよね♪』


「もちろんだ。
豆腐とは奥深いもので種類だけでも 絹・木綿・おぼろとあり、豆腐を作る際に残るおからも食べられ‥‥」



それから、一さんのお豆腐講座が始まり、嬉々として語りまくる彼の話を笑顔で聞きながら夜は更けていった。


一さん、ごちそうさまでした☆
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