短編

□早く会いたくて
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そうして、当たって砕けろで自分から告白して まさかの恋仲になれた。


新選組の事を強く考え、自分よりも相手の事を思い、つい苦労を背負いこんでしまう人。


厳しい印象が強いけど、とても優しく思いやりのある人。


そんな土方さんの、少しでも支えになりたいと安らぎを与えられる存在でいたいと思う。



そんな事を考えていたら、視界に雪が‥‥‥。


『嘘‥‥。
どおりで寒いはずだ。 あ!土方さん、傘を持って行ってなかったのに、大丈夫かな?!』


どうしても心配になった舞桜は、土方を屯所の玄関前の待つことにした。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
土方side



今日は、会合がいつもよりも長引いちまった。


しかも、会合後に宴会も準備されてるし、帰るのが夜になりやがった。


ま、話も丸く収まったから、いいが‥‥。


しかし、雪が降って今夜は冷えそうだな。

アイツ、寒さに弱かったはずだよな。


屯所近くに来ると、誰かが立っていた。
距離が狭くなるとしっかりと確認をする。


まさか‥‥!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「舞桜!!」


あっ。
土方さんが帰ってきた。

『土方さんおかえりなさい!お仕事お疲れさまでした。』


早足で来た土方さんの労いをする。


「あぁ‥。今、かえった。お前、ずっと この寒空の中 待ってやがったのか?」


『ずっと‥て言うほどじゃないですよ。たぶん半刻(1時間)くらい?』


わたしは、笑顔でそう応える。上着は羽織っていたし、土方さんを1番に出迎えられるのが嬉しくて 楽しみだったし。



すると、土方さんは軽く舌打ちをして、わたしの手を引いて足早に屯所の中に入っていった。



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