短編

□風邪ひき
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『ゴホゴホッ!』


初夏の風が気持ちいい午後。

舞桜は、布団にくるまり、苦しんでいた。


『もう、なんでこんな暖かい季節に風邪を引いてしまうのよ‥‥。
う〜〜。最悪‥‥…。』



昨夜から、悪寒とノドの痛みが始まり、薬を飲んでいつもより早めに眠りについたのに起床時には、高熱とひどい咳が出て、立派な風邪ひき病人さんが出来ていた。



基本的に熱には、強い舞桜。39度台でも、何とか意識も持って行動出来る‥‥。


だが、目覚めから38.5度もあり、あまりに咳が止まらないので、今日は会社に病欠の連絡をした。



今は、午後2時過ぎ‥。


『あーぁ、今日は仕事後にデートの予定だったのに。』


わたしは、彼。
職場の上司でもある土方歳三とお付き合いしている。


彼は、いつも忙しくて帰りも8時過ぎになっているみたい。


職場では、公私混同しないようにして、お互い真面目に働いている。
ゆっくりと、恋人同士の時間が取れるは、土日の2日間だけ。


でも、今日は定時どおりに終わるから、一緒に食事しようと約束していたのに‥‥。


朝、メールで謝ると、
「気にするな。
早くよくなるといいな。」
と返事が来た。


今日は、幸いにも金曜日だから、この週末はしっかり休める。



来週の月曜には、回復して、トシに会いたいなと考えながら、私はまた眠りについた。
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