異国の日常
□第4話
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いつの間にかやって来ていたセバスがカーテンを閉めるのを確認してから坊ちゃんは資料を出し話し始めた。
「今回狙うのはアルロ・ベラルディ。イタリア系マフィアの幹部だ。こいつはこの英国で薬を広めつつある。
本来ならマフィアごと潰すのが手っ取り早いが、こいつを消せばこのマフィアは衰退の一手を辿だろう。」
なんだかよくわからない。
でも唯一わかったこと。
こいつを消せば良いということ。
簡単なことだ。
「坊ちゃん。余計なことは言わなくていいんですよ。あなたはただ命じれば良い。」
「(クスッ」
セバスが笑う。
きっとこいつは私が言いたいことをよく言っているのだろう。だいたいわかるさ。
「……。棗。命令だ。こいつを殺せ。」
「御意。ご主人様(イエス,マイロード)」
「では早速行って来ます。こいつはイーストエンドに居るみたいですし。今からなら今夜中になんとか出来ます。」
「あぁ。」
「失礼します。」
私は部屋を出て腰に掛けている愛刀を握りしめる。
祖父から母がもらったというこの刀
それを私が譲り受けた。
いく人もの血を浴び、うっすらと血の後さえ残っている。
私の大切な相棒だ。
私は夜のロンドンに向かった。
まずあそこに寄らないといけない。
ロンドン、いやイギリス1の情報屋。
葬儀屋、アンダーテイカーの元に