異国の日常

□第6話
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『私たちが戻らなかったらこの子のこと、よろしくお願いします』

そう律儀に頭を下げ、本当に帰ってこなかった日本人の夫婦を今でもはっきりと思い出す。

殺し屋を営んでいた夫婦だった。
日本人は堅物ばかりだと思ってい予想に反して実に面白い人間だったよ。


なんて言ったって小生が死神と知ってなお、己の忘れ形見を預けて行くんだからねぇ。


『テイカー、お父さんとお母さんはどこ?』
そう泣いた幼い忘れ形見は

『やっぱり私は家業を次ぐ。九重の人間として、お父さんたちの娘として』
立派な少女となり両親と同じ道を歩み出した。




ねぇ、棗。
君はどんな走馬灯劇場(シネマティクレコード)を小生に見せてくれるんだろうね?


それまでは君の保護者替わりとして見守ろうじゃあないか
 

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