異国の日常
□第4話
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あれから一週間が過ぎた
セバス曰く私は容量が良いらしい。
なんでもそつなくこなしますねとタナカさんにも褒められた。
(チリリリーン
厨房のベルがなった。
この一週間で必要なことはだいたい教わった。
これは坊ちゃんの部屋からだ。
(コンコン
「失礼します。なにか?」
「腹が減った、何か甘いものが食べたい。パフェ的な」
「ダメです」
私は真っ黒な満面の笑みで答える
「なぜだ?お前なら良いと言うと思って呼んだというのに」
「良いですか坊ちゃん。こんな時間におやつ、しかもパフェなどという高カロリーのものを食べたその日には夕食は絶対に食べれなくなります。それだけでなく夜中に空腹感に襲われ____」
私の力説に押されたのか坊ちゃんは
「わかった!もういい!!」
と両手を振る。
「わかって頂けて良かったです。」
坊ちゃんを生活習慣病になんてさせませんよ。
「でも腹が減った。」
全くわがままな主だ。
「仕方がありませんね。セバスには内緒ですよ?」
私は執事服の中から小包を取り出し開いた。
「なんだこれは?」
「一口饅頭です。甘さもカロリーも控えめに作りました。」
「お前の国(日本)の菓子か?」
「はい」
坊ちゃんは饅頭を口に入れる。
「悪くはないな。というかこの包みはどこに入れてたんだ?」
「秘密ですよ。というか、他に御用があったんじゃありませんか?」
「あぁ。今夜お前に『仕事』を頼みたい。」
!!
随分早いな。
私の此処での初『仕事』だ。
「わかりました。詳しく教えてください」