文学者達ノ恋模様

□恋乞いしい故意
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「ふぅああぁぁあぁッ」
 簡素な部屋から聴こえてくるのは、蕩けるような喘ぎ声。
 ぎしぎしと唸るベッドの上を見てみれば、気持ち良さに悶絶して涙を流す国木田と、彼を啼かせている張本人である太宰が。
「ね、国木田君、ここ、イイ?」
「ぅあっ、あ、やぁッそ、こッッッ」
 こりっとした国木田の中の突起を集中的につくと、控え目に開かれた彼の太ももと腰ががくがくと揺れる。
「ふ、あッッ、も、イきた…ッ」
「だーめ」
 後少しで絶頂を迎えられる。それなのに太宰は、もどかしいほどにゆっくりと動く。その為、国木田の腰が勝手に揺れる。
 淫らな国木田の姿を見て、太宰は思わず舌なめずりをした。
「えっろ……」
「ふ、ぅ?」
「国木田君、良いこと教えてあげようか」
 スローピストンをしながら、太宰は意味ありげに微笑む。
「私ね、絶倫なの」
「………?…………はッ?!!!」
 ふにゃけていた国木田は、一人ほくそ笑む太宰を見て青ざめるが、時すでに遅し。

「腰が砕けるまで愛してあげるから、頑張ってね、国木田君?」
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