文学者達ノ恋模様

□パンドラと龍
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「太宰さん、性行ってなんですか」
 昼食のサンドイッチをほおばっていた太宰は、ぽろっと残りのパンを落とした。
 ふざけているのかと思い、芥川の顔をみるが、どうにもそうではないらしい。
「い、いや、芥川君、どうしたの、急に」
「昨日、立原さん達がそう言う話をして居ました。僕は良く分からなかったので、尋ねたら、太宰さんが一番良く知っていると」
「………誰に言われたの?」
「中原さんです」
 あいつ絶対何時か車爆破してやる。
「……まあ、別に今知らなくっても」
「僕だけ知らないのは嫌です」
「……」
 太宰は考える。此処まで来て、彼が諦めることは無さそうだ。さわりだけ教えれば、きっと満足するだろう。
 そう思い、太宰は芥川の手をひき、この食堂からさほど遠くない倉庫へと向かった。
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