それでも私は2

□さよなら
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海賊狩りのロロノアに担がれて建物を出ればまあ素晴らしい光景。見た目だけならキッドがかなりド派手に暴れた感じがする。あ、ルフィがちっこい。かわいすぎるぞ…。
「おいおいイキナリこれかよ」
「あの二人も当然の様に能力者か‼」
「スン…スンゴーーー‼目を疑いますね‼私‼目‼ないんですけどーー‼」
サンジにガイコツが驚く。あれ、今さらだけど何でガイコツが動いてんの…?え、ガイコツ…、ガイ、コツ…。ガイコツゥウウッ‼⁉
「あーあー、暴れちゃって、船長」
「気の早い奴らだ…」
「わははははは‼なかなか頼もしいじゃないか‼」
おいおいレイさん。その反応はどうよ。
「准将‼全員出てきた模様です‼」
「逃げる気だ。ナメられるな小僧共に‼援軍もまだ来る‼」
目の前には多くの海兵達。陣形などなくなってはいるがそれでも数は多い。
「じゅ、准将‼あれは天竜人レイティシア宮です‼人質を取っています‼」
下士官がロロノアの肩に担がれているレティを見てそう報告する。確かにこれはどっからどう見てもただの人質だ。しかしそんな事よりもこちらをジトーっと見てくるローさんとキッドの視線が痛い…。
「迫撃砲は能力者以外を狙え‼人質には当てるな‼銃撃隊後列へ‼全員一斉攻撃を開始する‼海賊共を討ち取れ〜〜〜‼」
雄叫びと共に一斉にしかけてきた海兵達。ここからは本当にに大乱戦だった。倒しても倒しても虫のように湧いて出てくる海兵達。連戦は流石に体にも堪えるだろう。ウソップなんかは息を切らしている。
ロロノアが私を担いだまま大立ち回りするのでこちらが気持ち悪くなりそうだった。吐いたらこいつのせいだ。盛大に背中にぶちまけてやるからな。
「じいさん‼フランキー‼先に行け‼」
ケイミーとハチを背負っている二人を逃がす道をウソップと共に作るロロノア。辺りを見回すとキッド海賊団とハートの海賊団のクルーは見当たらない。もう逃げられたのだろうか。ならば、よかった。もうこれで会うことも無いのだ。
ルフィの一言はとてもうれしかった。
でも、一つだけわがままを言ってもいいのなら。
ローさんに言って欲しかった。
「仲間だ」でも「クルーだ」でもうれしい。貴方のその一言が私を救ってくれるから。
でも、私はローさんの嫌いな天竜人。
そんな言葉、言ってくれる訳無いよね。











もう、私の願いは叶わない。









もう、皆と旅はできない。
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