それでも私は2

□転機は突然に
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「………暇、だなぁ〜」
あの一件で海軍本部は大慌て。クザン大将もいないしマリンフォードへ行っても相手がいないので大人しくマリージョアの屋敷で本を読んでいた。
最近、奴隷の声がよく聞こえるのだ。たまにだが、憎しみやら悲しみやらいろんな声が聞こえてくる。あまり気分のいいものではない。
以前教わった覇気とかいうものかもしれない。
まあ、あんだけすごい人達の側にいればなんかこうピピピ、って第六感が発達してもおかしくないよね。
だから余計、ここにいるのが嫌だった。制御も出来てないから聞きたくないのに心の声が聞こえてくる。私がいつも感じるあの目がより鮮明になった気がして本当に嫌だった。
早く帰ってこないかな、コビー君達。


帰ってきた彼はすごくやる気満々で。なんでもルフィに会ってもっと強くなりたいと思うようになったという。
強くなりたい。
それは私だって思ってる。
強くなって海に出て…。
あれ?海に出て何をするんだっけ?
海に出て世界を、自分の目で…。
違う。
私が本当にしたい事は…、













もう、叶わない。
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