お題文

□まったく、仕方ない
1ページ/3ページ


――これは2人が出会う、少し前の話。


「ねぇレギュラス。今度の課題の魔法薬、何回やってもうまく調合出来ないんだけどさぁ…」

どうしよう?と眉尻を下げて溜め息をつく彼女は、魔法薬学でいつも隣に座るレイブンクロー生。
僕の家柄や寮のあれこれを気にせず、純粋に僕と“友人”でいてくれる彼女の助けになりたいとは思うのだが、しかし。

「あなたに出来ないものが僕に出来るわけないじゃないですか。…あぁ、魔法薬学に関しては、ですけど」
「ちょ、最後の悪口だったよね?!」
「さて?なんのことでしょう?」
「きょとん顔で小首傾げるのやめろ!くっそ、ムカつくけど可愛い…!」

ギリギリと歯ぎしりをしながら、こちらを睨み付ける彼女は完全スルー。
さて、彼女以上に魔法薬学に詳しい人物は…と。



次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ