お題文
□まったく、仕方ない
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――これは2人が出会う、少し前の話。
「ねぇレギュラス。今度の課題の魔法薬、何回やってもうまく調合出来ないんだけどさぁ…」
どうしよう?と眉尻を下げて溜め息をつく彼女は、魔法薬学でいつも隣に座るレイブンクロー生。
僕の家柄や寮のあれこれを気にせず、純粋に僕と“友人”でいてくれる彼女の助けになりたいとは思うのだが、しかし。
「あなたに出来ないものが僕に出来るわけないじゃないですか。…あぁ、魔法薬学に関しては、ですけど」
「ちょ、最後の悪口だったよね?!」
「さて?なんのことでしょう?」
「きょとん顔で小首傾げるのやめろ!くっそ、ムカつくけど可愛い…!」
ギリギリと歯ぎしりをしながら、こちらを睨み付ける彼女は完全スルー。
さて、彼女以上に魔法薬学に詳しい人物は…と。
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