お題文

□何で俺がこんなことに
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スネイプが談話室に戻ると、ソファーで読書をしていたレギュラスがそれに気付き――目を見開いて2度見してきた。

「セブルス先輩、どうしたんです?その髪…」
「頼むからそのことには触れないでくれ」
「……あ―、すみません」

スネイプの異変の原因をすぐに察したレギュラスは、苦笑しながら頭を下げる。スネイプは溜め息でそれに答えた。

「僕はもう寝る。時間が経てばもとに戻る…と思うし」
「えぇ、あまり強い魔法じゃないみたいなので、多分大丈夫ですよ」
「まったく迷惑ばかりかけるやつだ…」

ふらふらと部屋へと向かうスネイプの背中を見送りながら、レギュラスは上がった口端を本で隠した。


(先輩はあぁ言うけど、なんだかんだ仲良くなってるんだよなぁ。この前も図書館で一緒にいるところを見かけたし…あの子が意図したというより、先輩は面倒見がいいから勝手になついた、って感じだろうけど)


それでも周りに無関心で、暗く沈んだ表情ばかりだったスネイプより、今の方がずっといい。
彼女に感謝しないといけないな――

そう思いながら、レギュラスは再び本に視線を落とした。



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