お題文

□知らないこと
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「ん?本になにか挟まってる…あ!」

(うそ!これって魔法薬学のテストだ…懐かし〜〜!うわぁースペルミスでの減点半端ないわ…さすが教授。でもそれが教授の優しさなんだよね)

「ふふ、《スペルは正確に。一文字違うだけで違う材料になるぞ》か…テストにもレポートにも必ず何か一言書いてくれてたんだよね。本当にまめって言うか、真面目って言うか…」

(――ガチャリ)

「おい、春用のローブはどこかね?」
「はいはい、えぇーっと、クローゼットの下から3段目の引き出しだと思いますよ」
「うむ……ん?なんだ、それは」
「ふふ、さっき見つけた魔法薬学のテストです。本に挟まってたんですよ」
「あぁ、例の如くスペルミスで−30点のやつか」
「うぐ…!でも6年生からは減ったじゃないですか!」
「ふん、ゼロが当たり前だ馬鹿者」
「………」

(このやり取り、学生時代何回もしたっけ。あーなんか本当に懐かしいなぁ)



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