お題文

□助手
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「大人しくしていたまえ。大体まだ3ヶ月しか経っていないのだ、変わるわけがなかろう」
「ふふ、そうですよね。なんか1年くらい経った気がしますけど」
「仕事に慣れるまではそういうものだ。…夕飯は?食べてきたのか?」

(う、まずいぞ。夕飯どころか最近はろくにご飯食べてないんだよね。ばれたら怒られる…!ええっと、とにかく誤魔化さなきゃ…)

「あー、いや、そんなお腹空いていないんで大丈夫です」
「……では紅茶を淹れてやろう。ストレートかね?」
「あ、今日はミルクティにしてほしいです。ミルク多めで!」
「良かろう、少し待ってなさい」
「はぁーい」

(大丈夫かな…教授、変に思ってないよね?)

紅茶を淹れる教授の後ろ姿を眺めながら、ぱたり、とソファーに倒れ込む。お行儀が悪いのは分かっているが、なにしろ今日まで3ヶ月間ほぼ休みなしで働きっぱなしだったのだ。日本だったら、軽く労働基準法を越えている(まぁあれはマグルの法律だけど)。
とにかく疲労はピークで、教授に会ったことでずっと張っていた気が緩んでしまったようだ。
いつの間にか夢の中に沈んでいた――。



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