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□UNREQUITED LOVE10
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#2424
欲しいと言われることが嬉しい。いや、たとえ欲しいと言われなくても、嬉しいことには変わりない。
どんな形であれ、こうして出会って、同じ時を歩むことが出来るのだ。おまえが存在している、それが嬉しい。
離すつもりも無いし、この先、決して離されるつもりもないから覚悟しろ。
「獄寺、愛してるよ」
戻るなりそう言ってオレを抱きしめた山本は、微かに震えていた。24にもなってみっともない、向こうで何かあったのか、問い詰めようと開いた口を塞がれる。
山本は、は、と一度大きく息を吸うなり、強引に舌を入れてくる。こっちは突然のことに息ももたない。
どうにか逃れたときには酸欠で涙が出ていた。
「…っは、はぁ、…ッ」
「獄寺…」
「テメ、は、オレを殺す気か…!」
「獄寺…」
こっちは怒ってるんだ。
子供が覚えたての言葉を何度もつぶやく、まさにそれに近い雰囲気で山本は繰り返しオレを呼んだ。
何かが不安なのか。よくわからないが、とりあえず、頭を撫でる。「10年前の獄寺も、オレが好きだって」ぽつりと、山本は言った。
「……らしいな」
「獄寺は? おまえは、オレのこと」
「愛してるよ」
先手を打って想いを告げる。山本は目を見開いて、すぐに破顔した。
山本の手が、するすると身体中を這う。いきなりか、と思って、そんなこともないと気付く。とりあえず一回シよう、そういう話だった。
たった5分夢を見てしまっただけだ。お互いに愛しいものを見て、でもそれ以上に愛しいのは今のお互いで。
「オレに触られた?」
きゅ、と胸を摘みながら問われる。アッ、と腰を揺らしたオレに、山本はそこを弄りながらもう一度、「なあ、触られた?」と詰問した。
「ゃ、っあ、」
すでに硬く尖っているそこに舌が絡んで、下腹部がまた熱くなる。そんなところで感じるなんて知ったのは昨日が初めてだ。
喘ぐばかりで答えないオレに焦れたのか、山本はそこに歯をたてた。
「ンァッ……!」
「そんなえろい声も聞かせた?」
アイツだって山本であることには変わりないのに。自分に嫉妬するっておまえどれだけ心狭いんだよ。
それに、どうせおまえだって向こうのオレに手出してきたんだろ?入れ代わるなりキスしてきたおまえの唇が濡れてたこと、知ってるんだぜ。
「…アイツの方が上手かったかもな」
だから、わざとそう言って顔色を窺う。実際は、そんなことは無い。一度事故で触れただけだ。触るかとは聞いてしまったけれど、断られた。善くも悪くも向こうの山本は純粋だった。
オレの答えに、山本は舌を打って、突然二本の指を後ろに突き入れた。
「ぅあッ…!」
びく、と身体が跳ねる。ただ、痛みは無い。そうだ、そこはさっき、自分で。
「さっき慣らしたし平気だろ? それとも、ここも触らせた?」
「…アッ、ん、ちがっ…」
「物欲しそうだよな…こんなの見せられたら誰だっていれたくなる……」
「ッ…! く、っん、ああっ…」
どんどんと増える指に、今にもイきそうなオレを山本の指が戒める。執拗に中を擦られ拡げられ、足が痙攣してきた。
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