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□間章1
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「千之浦…星颯さん?」
「ああ、同級生のな」
しぶしぶ悩みを話す俺と、聞き入る帳。
「で、夕凪はその人のことが好きなんだ」
「ばっ…違うって!!」
「違うのか?」
「……違わないかもしれないけど!!」
く、どうして臆面もなく好きとか言えるんだ!!
他人事だと思っているのか!?
「でも、素直になれないと」
「そんなこと言ってない!!ただ、ちょっと距離が開いたというか、その…昔より、その…」
「はっきりしないなあ」
「仕方ねえだろ、自分でもよくわかんねえんだよ」
俺がため息をつくと、帳は何かを思いついたように手をたたいた。
「じゃあ、俺が協力するよ!!」
「はい??」
あまりにも唐突な提案に変な声をだしてしまった。
協力?????
「俺が二人を仲直りさせるから!」
「待て、仲違いをしてるわけじゃ…」
「夕凪の悩みが晴れるように俺もいろいろ手伝うからな!!」
「いや…あの…」
満面の笑みで語る帳を見て、俺は言葉に詰まってしまった。
なんでこんなことに…。