ゆるりゆらゆら。

□衝撃
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 その時だった…。

――プルルル…

「!!?」

 枕元に置いてあった携帯が鳴り響く。宮尾もビクッと怯んだ隙に俺はするりと抜け出し通話ボタンを押した。

「は、はい」

「ゆる、おっさん。今、家の前にいるのだけど…」

 俺は思わず飛び上がり通話を切り、そして部屋を出て玄関までダッシュした。玄関を開けるときょとんとしたおっさんの顔。俺は思わずおっさんに抱きついた。

「ゆる?」

「……」

「…どうかした?」

 おっさんは優しく俺の頭を撫でる。俺は先ほどの恐怖から力強くおっさんを抱いていたが、部屋からAVの声が届きおっさんの体がぴたりと止まった。

「お楽しみだった?」

「馬鹿!違う。ダチがAV持ってきて観てただけ」

 俺は顔を火照らせ否定する。すると部屋の方から宮尾が俺の名を呼んではやってきたので慌てておっさんから離れた。
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