一条家!

□入学式(就任初日)
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一条家の朝は早い。

AM5:00。
アラームの音源を破壊する勢いで止めた一条家の家主、一条 夜月が起床した。しばらく彼女はベッドの上でボーッとしていたが、携帯へ手を伸ばし履歴を確認する。

着信履歴:3件
メール:1件

全て夫、詩路からである。
寝起きのせいか酷くゆっくりとした速度でメールを開く夜月。

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from:愛しの馬鹿

件名:ひま

本文:
仕事早く終わったとってもひま日本帰りたい帰らせろよなんだよ歓迎式って僕もう仕事終わらせたよ夜月に会いたいってか新婚時代から今までまともに妻に会えないってどういうことなの理不尽だよねなんなんだよちくしょう夜月は夜月で会いにきてくれないし泣くよ泣いちゃうよ?
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そのメールを夜月は黙々と読み、ため息を吐く。

「よっぽど嫌な事でもあったか…?何これヤンデレ?放置していいかな…?」

そういいながらも彼女はメールを返信する。

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from:夜月

件名:Re:ひま

本文:

朝から元気だね。
今どこの国だっけ?
詩路くんも大変だと思うけど頑張れ?
天気はどう?晴れそう?あ、そうそう
留守電はお金かかるからやめろ。

P.S.
自分で気づかなかったら殺す
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メールを送信し、軽く身支度を整えて階下のキッチンへ向かう。
5人分の朝食とお弁当を作ったところで長女であるトラがキッチンに顔をだした。

「お母さんおはよー。」
「おはよう、トラちゃん。」
「手伝うことあるー?」
「んー、じゃあこのお皿先にテーブルに並べきてくれる?私は皆を起こしてくるから。」
「はーい!」

パタパタとスリッパを鳴らし駆け寄ってきた娘の頭を撫で夜月は皆を起こしに行った。
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